ミランは21日、セリエA第4節で宿敵インテルとの今季最初のミラノ・ダービーを戦う。このビッグマッチを前にテクニカル・ディレクター(TD)を務める元イタリア代表DFのパオロ・マルディーニ氏がクラブ公式チャンネルの『Milan TV』でダービーについて語った。

ミランで公式戦902試合に出場し、26個ものタイトル獲得に貢献したレジェンドマルディーニは、昨年8月にスポーツ部門の戦略開発ディレクターに就任。そして、今年に入ってマルディーニ氏がTDの役職に昇格した。

今回、クラブのフロントとして自身3度目のダービーに臨むマルディーニ氏は、現役時代に比べてよりストレスを抱えながらダービーに向けた準備に取り組んでいることを明かした。

ダービーは常にスリルを感じるものだ。それを味わえることを神に感謝したい。ダービーは非常に重要なものだが、決してシーズンに何らかのトロフィーを勝ち得ることに比べてより重要なものではない」

「(イタリア国内の)他の都市に関してはダービーの方がより重要なのかもしれない。2つのチームが共に、その1試合以上に重要な目標(タイトル)を達成するような状況にいないからだ」

「個人的にこれまで多くのダービーを経験してきた。恐らく、50試合以上はプレーしていたと思う。ただ、そのすべては異なるものだった」

「初めの頃は100パーセントを出し切ることができなかった。やはり、16歳17歳、18歳ぐらいの年齢ではうまく自分自身をコントロールできないものなんだ。恐らく、自分が35歳や36歳の年齢でプレーしたときよりも難しかった気がするよ」

「これまで経験したすべてのダービーは様々な感情を呼び起こすものだったが、最もエキサイティングだった試合の1つは(2002-03シーズンの)チャンピオンズリーグでのダービーだった。6日間の間に準決勝の2試合を戦い、我々は決勝に進出しカップを掲げることができた。あの試合は本当にタフなものだったよ」

プレーヤーとしてのダービーとディレクターとしてのダービーは大きく異なるものだ。今は自分がプレーできるだけではないからね。だから、プレーする準備をすることはないし、どちらかというと観るための準備が必要だ」

「そういう意味でストレスという観点ではプレーするよりも観ているほうがストレスはより大きい。自分がプレーするときは本能や不安、恐れを自ら発散できるものだからね」

マルコジャンパオロ新監督の下、開幕2勝1敗のミランは、開幕3連勝中のインテル相手に宿敵の連勝ストップを狙う。現時点では分が悪そうに見えるが、スタンド観戦のマルディーニ氏をイライラさせないような相手を圧倒するパフォーマンスを見せたいところだ。

サムネイル画像