今年の冷蔵庫2019年モデルは、例年なら9月から10月に新製品を発売するところを春に前倒し。そのため、増税前のこの時期にちょうど価格が低下し始めている。年末まで待たずに買ってしまってもいいかも。

 

電気代や容量を考慮すると早めの買い替えが賢い!

現在の冷蔵庫は、断熱材の進化などにより消費電力量が10年前の約半分に(※1)。断熱材の薄型化で庫内スペースも拡大し、10年前の500Lクラスの設置面積で、いまは600L前後の容量を実現しています。そろそろ買い替え時期という家庭なら、最新のハイスペックモデルの購入を検討したいです。

 

冷蔵庫選びの際は、基本の冷蔵・冷凍機能、省エネ性能、容量に加えて、Wi―Fi連携も要チェッククラウド連携により、家庭の嗜好を学習したうえで料理の献立を提案してくれるシャープ製品などは、その筆頭。また、野菜室の位置や食品の収納しやすさなども、毎日の使い勝手に直結します。

 

ちなみに今年は、各社が新製品発売を通常は9〜10月発売のところ春に前倒ししており、9月には価格もこなれる見込み。増税分を加えると、底値との差は1万円程度と思われるので、年末まで待たずにいまのうちに買って、最新機能を使い倒しつつ電気代を削減、という考え方は十分ありです!

 

【買い時傾向と対策】

底値の18年モデルは品薄!19年モデルも十分安い

9月前後には18年モデルが底値ですが、すでに店頭では品薄に。一方で、より性能が高い19年モデルもかなり底値に近づいています。冬のボーナス時期はもう少し安くなるものの、最新モデルを3〜4か月早く使えると考えれば、増税前の購入も十分賢い選択。

 

冷蔵庫】押さえておくべき4大トレンド

キッチンの中心的存在である冷蔵庫にも、IoT化の波が。省エネ技術や容量面も向上し、効率性がアップ。庫内レイアウトにも個性が光ります。

 

【1】Wi-Fi連携

Wi-Fiに対応し、冷蔵庫の温度設定などをスマホアプリで行える機種が増加。対応機種を選べば、今後のIoT関連機能のアップデートで、購入後も使い勝手の進化を享受できます。

*写真は東芝

 

【2】省エネ設計

真空断熱材の採用やコンプレッサー制御の進化などで、冷蔵庫の消費電力量(※2)は10年前と比べて約半分に削減。各社独自の省エネ技術にも注目を。

*写真はパナソニック

※2:年間消費電力量200kWhは約6040円

 

【3】スリムで大容量

本体サイズを維持したままでの大容量化が最近のトレンド。例えば幅68.5㎝のモデルの容量は、従来は450〜500Lでしたが現在では550〜600Lへと大容量化しています。

*写真はシャープ

 

【4】独自レイアウト

冷凍室や野菜室の配置やサイズに独自の工夫を施す機種が多数登場しています。なかには、野菜室・冷凍室の位置を自分で自由にアレンジできる機種もあります。

*写真は日立

 

【その1】野菜室の鮮度維持に加え肉や魚のうまみ成分が増す機能が優秀

東芝

ベジータ FZシリーズ GR-R600FZ

実売価格26万5000円2019年3月上旬発売】

肉や魚を凍らせず約1週間保存でき、さらに購入時よりうまみ成分が増える「低温チルドモード」を新搭載。野菜室は湿度95%以上に保たれ、鮮度を維持できます。上段冷凍室では、熱々の料理の鮮度を保ったまま、一気に冷凍保存が可能です。Wi-Fi連携:対応】【年間消費電力量:239kWh/年】【定格内容積:601ℓ】【独自レイアウト:切り替え冷凍室】

SPEC●除菌脱臭機能:LED除菌&ルネキャット●各庫容量:冷蔵室304ℓ、チルドルーム24ℓ、野菜室133ℓ、冷凍室142ℓ●サイズ/質量:W685×H1833×D745㎜/128

 

↑冷凍室は深さ約22㎝で、冷凍食品を立てて入れられます。庫内いっぱいに入れなくても、中の仕切り板を動かせば袋を倒さずに収納可能

 

スマホ無線LANつなぎアプリで管理可能。各室の運転状況がひと目でわかるほか、日ごとの扉の開閉回数もグラフ化

 

↑野菜室に「ミストチャージユニット」を搭載。野菜に冷気が直接当たるのを防ぎ、うるおいだけを届けて野菜の鮮度を保ちます

 

【買いのワケ】

省エネ性能トップクラス!!鮮度長持ち技術も優秀

省エネ性は今回紹介した冷蔵庫のなかでトップレベル。幅685㎜で600ℓの大容量も魅力です。野菜室の高い機能性が目立ちますが、冷蔵室や冷凍室の鮮度長持ち技術も優秀。

 

【買い時診断】

容量600Lでこの価格なら品薄になる前に購入が吉!

価格に対して性能の水準が高いです。「野菜そのまま冷凍」と熱々料理の「一気冷凍」を切り替えられるのも便利。600Lでこの価格はお買い得なので、品薄になる前に購入を。

<採点>

操作性:★×4

レイアウト:★×4

冷蔵・冷凍機能:★×4.5

省エネ機能:★×5

生野菜の細胞を壊さずゆっくり凍らせる機能が好評。野菜室が真ん中にあり使いやすいですが、その分、製氷室・冷凍室(小)が低めで好みは分かれます。

 

【その2】大容量冷凍室やWi-Fi連携など使いやすさへの配慮が秀逸!

シャープ

プラズマクラスター冷蔵庫 メガフリーザー SJ-GA55E

実売価格26万8260円2019年2月21日発売】

大容量189L(※3)の冷凍室「メガフリーザー」を搭載。Wi-Fi経由でクラウドサービスに接続し、音声や画面で献立を提案する。電動アシストドアや冷凍食品を整理しやすい冷凍ケースの仕切りなど、使いやすさの工夫も満載です。Wi-Fi連携:対応】【年間消費電力量:248kWh/年】【定格内容積:551ℓ】【独自レイアウト:メガフリーザー

SPEC●除菌脱臭機能:プラズマクラスター●各庫容量:冷蔵室283ℓ、チルドルーム20ℓ、野菜室:79ℓ、冷凍室144ℓ+22ℓ●サイズ/質量:W685×H1833×D745㎜/113

※3:製氷室と上・下段冷凍室の合計容量

 

↑高気密なチルドルームにプラズマクラスターを放出し、室内の雑菌を抑制。鮮度とうるおいを保っておいしさを閉じ込めます

 

↑野菜室内にプラズマクラスターを満たして清潔に。内部を低温・高湿に保ち、鮮度を守りつつ野菜の甘みを増強します

 

↑食材の購入履歴や献立の相談履歴を学習して、オススメメニューを提案。アプリと連携し、食材の買い物リストも作れます

 

【買いのワケ】

冷蔵庫IoT化と収納しやすさが大きな魅力

クラスの他モデルと比べて冷凍室が圧倒的に大きく、冷凍食品をよく使う家には便利。冷凍室の仕切り機能など、収納への配慮があるのも好印象です。

 

【買い時診断】

高機能かつ大容量で約27万円は十分おトク!

発売から半年経って価格は当初の3分の2程度になり、底値に近づいてきた印象。高機能な550Lクラスで約27万円はかなりおトク。現時点でも十分に“買い”です。

<採点>

操作性:★×5

レイアウト:★×4

冷蔵・冷凍機能:★×4

省エネ機能:★×5

Wi-Fiで同社オーブンや水なし自動調理鍋と連携するなど、先進的。「メガフリーザー」も独自性が高く、トガった商品を求める人にハマりそう!!

 

【その3】作り置きおかずをおいしく冷凍できて共働き世帯に最適!

パナソニック

パーシャル搭載冷蔵庫

NR-F655WPX

実売価格38万6540円【2019年3月20日発売】

業務用製品レベルの急速冷凍技術を採用し、食材の細胞破壊を抑えおいしく冷凍可能。料理の粗熱取りも素早くできます。冷凍室は3段ケースになっていて、食品の大きさに合わせ整理しやすい。スマホを使って冷却モードの時間設定も簡単に行えます。Wi-Fi連携:対応】【年間消費電力量:290kWh/年】【定格内容積:650ℓ】【独自レイアウト:クーリングアシストルーム】

SPEC●除菌脱臭機能:ナノイーX●各庫容量:冷蔵室335ℓ(うち微凍結パーシャルチルド切替室21ℓ)、野菜室135ℓ、クーリングアシストルーム33ℓ、冷凍室123ℓ●サイズ/質量:W750×H1828×D745㎜/122

 

↑約—30℃の「集中シャワー冷却」で、食材の組織を壊さず急速冷凍します。揚げたての唐揚げもうまみ成分の損失を抑えて冷凍できます

 

↑通常冷凍(上)の唐揚げを温めると衣はシナシナで肉もパサパサに。一方「はやうま冷凍」(下)だと、衣はサクサクで肉質はジューシーです

 

↑冷蔵室の天地が広く、奥まで見やすい設計に。3、4段目の高さが十分取られていて、かさのある鍋や箱入り食材もそのまま入ります

 

【買いのワケ】

冷凍庫の使いやすさと冷凍・冷却技術が出色!

同社の冷蔵庫コンプレッサーが上にある分、冷凍室が広く、出し入れもしやすい。さらに、急速に冷凍することで、下味つけをした食材や作り置きのおかずの解凍加熱後のおいしさをアップさせる「はやうま冷凍」も好評です。

 

【買い時診断】

価格がまだ高めなのでいまはひとまず様子見でもいい

「はやうま冷凍」など機能の魅力は十分ですが、価格はまだ高め。ひとまず様子見が賢明かも。独自機能に惚れ込んだ人は増税前に買って、その利便性をいち早く享受すべし。

<採点>

操作性:★×4.5

レイアウト:★×5

冷蔵・冷凍機能:★×4.5

省エネ機能:★×4.5

Wi-Fi搭載でアプリ連携にも対応しますが、まだできることは少ない。「はやうま冷凍」した揚げ物などのおかずはレンチンでもおいしいと好評。

 

【その4】ライフスタイルに合わせて冷凍・冷蔵・野菜を自由に切り替え可能

日立

6ドア冷蔵庫 R-KX57K

実売価格42万9840円2019年3月中旬発売】

下2段の冷却切り替えに対応。冷凍・冷蔵・野菜のいずれかに設定すると、その設定に合わせて冷却器やファン、冷気風路のフラップの制御方法が切り替わります。上段の冷蔵室の棚全体をチルド温度約2℃に管理して、どこに置いても食材の鮮度が長持ち。Wi-Fi連携:対応】【年間消費電力量:380kWh/年】【定格内容積:567ℓ】【独自レイアウト:ぴったりセレクト

SPEC●除菌脱臭機能:トリプルパワー脱臭●各庫容量:冷蔵室308ℓ(うち特鮮氷温ルーム18ℓ)、冷凍室32ℓ、上段切替室104ℓ、下段切替室100ℓ●サイズ/質量:W685×H1833×D738㎜/128

 

↑冷蔵室に「特鮮氷温ルーム」を装備。肉や魚が凍らない約-1℃に設定し、冷気を当てず乾燥を抑え、刺身もラップなしでおいしく保存する。開口部が広く出し入れしやすいです

 

↑暮らしに合わせ2つの引き出しを冷凍・冷蔵・野菜収納のどれにでも設定可能な「ぴったりセレクト」に対応。冷凍食品を多く常備する家では2つとも冷凍にすることもできます

 

↑専用のスマホアプリにドアの閉め忘れを通知する機能を搭載。保存する食材をスマホカメラで撮影すれば、経過日数を一覧で確認できます

 

【買いのワケ】

「ぴったりセレクト」など利便性の高い機能が満載

冷蔵・野菜・冷凍が自由に選べる「ぴったりセレクト」は画期的。冷蔵室も全室チルドにでき、鍋料理も温かいまま入れられます(そのぶん、消費電力量は増える)。

 

【買い時診断】

人気機種のため底値までまだしばらくかかりそう

高性能で使い勝手が良いと人気が高く、値下がりのペースもゆるやか。底値まではまだかかりそう。評価の高い機能をいち早く使いこなしたいなら、増税前に押さえておきましょう。

<採点>

操作性:★×4.5

レイアウト:★×4.5

冷蔵・冷凍機能:★×4.5

省エネ機能:★×3.5

消費電力が高いですが、機能性も高い。冷蔵室は全室チルド室と言える温度帯に設定可能です。食材管理アプリは日立冷蔵庫ユーザーでなくても使えて便利。

 

【その5】家庭の生活パターンに合わせてAIが「切れちゃう瞬冷凍」を制御

三菱電機

置けるスマート大容量 MXシリーズ MR-MX57E

実売価格33万440円【2019年2月21日発売】

「切れちゃう瞬冷凍」をAIで自動制御。扉の開閉などから家庭の生活パターンを学習し、庫内の温度変化を予測して最適な状態に冷凍します。また、野菜は生のまま冷凍できるのも便利。薄型断熱構造を採用し、幅68.5㎝での大容量を実現しました。Wi-Fi連携:非対応】【年間消費電力量:275kWh/年】【定格内容積:572ℓ】【独自レイアウト:薄型断熱構造】

SPEC●除菌脱臭機能:フレッシュエアフィルター●各庫容量:冷蔵室306ℓ(うちフレッシュゾーン27ℓ)、瞬冷凍室32ℓ、野菜室114ℓ、冷凍室101ℓ●サイズ/質量:W685×H1826×D738㎜/128

 

↑「切れちゃう瞬冷凍」なら、肉や魚をそのまま冷凍しても問題なし。食品の保存期間に合わせて使い分けることで、日々の時短が叶います

 

↑肉や魚を約-3〜0℃で凍らせず保存する「氷点下ストッカーD」を装備。傷みやすいひき肉の鮮度も長く保てて、調理の際にレンジ解凍の必要がありません

 

↑真空断熱材で野菜室の温度を安定させてムダな冷気を抑制し、野菜室全体を保湿します。3色LEDの光による光合成の仕組みで野菜のビタミンCや糖量が増加します

 

【買いのワケ】

温度帯を細かく設定できる冷凍技術の高さがスゴい!

冷凍、瞬冷凍、氷点下ストッカー、チルドと細やかな鮮度維持が可能。瞬冷凍は生野菜を冷凍してもほぐせます。収納場所を計画的に使い分けたい人に最適。

 

【買い時診断】

独自機能をいますぐ欲しい人以外は冬ボ以降まで急がないで

店頭での価格はまだやや高め。Wi-Fiにも非対応なので「切れちゃう瞬冷凍」など独自の機能をいますぐ使いたいという人以外は大急ぎで買わなくても良さそうです。

<採点>

操作性:★×3.5

レイアウト:★×4

冷蔵・冷凍機能:★×4.5

省エネ機能:★×4.5

Wi-Fi非搭載でアプリはないものの、多彩な保存技術を搭載。特に、AIが最適な冷凍をしてくれる「切れちゃう瞬冷凍A.I.」は利便性が高く魅力的です。

 

文/平島憲一郎 監修/戸井田園子

今年の「冷蔵庫市場」は特殊。増税前に値下がり始めた「19年春モデル」が狙い目&比較採点