0_e

ESA / Roscosmos / CaSSIS

 火星と言えば赤い荒涼とした風景が思い浮かぶのだがこれはいったい!?

 欧州宇宙機関(ESA)とロシア・ロスコスモス社が共同で進める火星探査計画「エクソマーズ」のトレース・ガス・オービターが撮影した赤い惑星の北極は、まるで溶けたホワイトチョコレート、もしくはホイップクリームでも敷き詰めたかのようにクリーミーだ。

 ESAによると、9月16日に公開されたその画像は、さまざまに形状を変える砂丘であって、火星の風向きを知る手がかりなのだそうだ。

 これを観察することで火星表面の砂丘の変遷や、堆積物の動きをうかがい知ることができる。

―あわせて読みたい―

いるとすれば地下だ。火星の地下に生命体が大量に存在する可能性が示唆される(アメリカ地球物理学連合)
こ、これは!火星の地表に金属と思われる奇妙な部品が発見される
地球外生命体が発見される日はすぐそこまで来ている。早ければ2021年にも(オーストラリア研究者)
火星の北極の下に膨大な量の水の氷を発見(米研究)
火星の地上近くに浮かぶ発光物体の正体は?NASAの探査車「キュリオシティ」がとらえた謎の光

なぜ火星がホワイトチョコレートに?春の訪れを告げるサイン

 火星の北極に冬が到来すると、二酸化炭素の氷でできた薄い層によって地表は覆われてしまう。

 もちろん永遠に続く冬などない。しばらくすれば氷から直接気体になる(昇華)――それが春の訪れを告げるサインだ。

 春の雪解けは氷の底から始まるために、氷と砂丘の砂との間にガスが蓄積される。融解が進み、やがて氷に亀裂が入るようになると、蓄えられたガスが砂と一緒に勢いよく噴出する。

 クリーム色の表面に点々とついている黒っぽいシミはそれが原因だ。

0_e

ESA / Roscosmos / CaSSIS

砂丘には季節風も関係


 画像を撮影したCaSSISカメラは「バルハン」もとらえている。これは三日月型砂丘とも呼ばれる、円弧状の稜線を持つ砂丘のことで、上の画像右側を占めている。

 バルハンは融合して「バルハン型リッジ(barchanoid ridge)」を形成している。

 こうしたバルハンからバルハン型リッジへの変遷は、火星の砂丘の形成おいては二次風(季節風)もまた重要であることを示唆しているそうだ。

 以下の動画は火星の北極をCGであらわしたものだ。


Mars 360: the north pole
news18/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52282677.html
 

こちらもオススメ!

―画像の紹介記事―

お散歩中に再会。大好きなおばあちゃんを発見した犬の見せた猛ダッシュ、真っすぐな愛
「お膝を貸してくださいな」保護された子猫が見つけた居心地の良い場所は人間の膝の上だった(アメリカ)
数はちょっと減ったけど、相変わらず仲良く暮らしているよ!その後のゴールデンレトリバーと仲間たち
くるくるヘアで人懐こい。羊みたいな巻き毛の猫に関する海外の反応
1つの瞳に2つの色。ダブルオッドアイの猫、オリーブの魅力にズームイン!(イギリス)

―自然・廃墟・宇宙についての記事―

極度の干ばつで姿を現した約7,000年前のスペイン版ストーンヘンジ
怖い!でも見晴らしは最高!滝の頂上付近にあるプール(ドイツ)※高所恐怖症注意
海底ミステリー。バルト海の巨大な水中観測ステーションが突如跡形もなく消える。いったいなぜ?(ドイツ)
今そこにあるワラー(水)。太陽系外の地球型惑星「K2-18b」で水が発見される(英研究)
いまだ深い謎に包まれている米空軍の無人宇宙船「X-37B」は2年にわたり地球軌道を飛行し続けている
溶けたホワイトチョコレートのようにクリーミーな火星の北極地帯の写真