飛び降り自殺(Kninwong/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

親が実の子に虐待行為を加える、または殺してしまう事件がたびたび発生するなか、あまりにも幼い子供が耐え切れずに自らの命を絶つ悲しい出来事があった。親は少年にまるで無関心で、学校側も心配はしていたという。

■虐待に苦しんだ末に…

先月のこと、ウクライナで暮らしていた8歳の少年がマンション9階から飛び降り自殺した。

この日、近所の人たちは両親による「服に傷をつけたな!」という怒鳴り声、少年が殴りつけられる音、少年の小さな足音、その数秒後に響いた「ドサッ」という大きな音を聞いたといい、驚いて外に出たところ、変わり果てた姿となった少年が通りで横たわっていたとのこと。

すぐに隣人が救急車を呼んだものの、すでに手遅れだったという。

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■小学校低学年で留年措置も

突然起きた幼い男児の自殺を受け、少年が通っていた小学校の校長は「学業の面でも遅れが目立ち、1年生のままでした」「進級させることはできませんでした」とコメント。

さらにその一因が両親にあると匂わせ、「あの子の親は息子にまるで無関心だったのです」と語っている。

そんな少年を救おうと心理学者も介入し、少年は何度かカウンセリングにも通ったとのこと。セラピーを通し少年の心の揺れを注意して見ていたというが、この心理学者は「まさかの展開です」と述べ、ショックを受けている。

■虐待行為を認めた親

少年の死後に両親は取り調べを受け、「虐待の直後に息子は自室に行き、その部屋の窓から飛び降りました」とあっさり認めたとのこと。

また普段から息子の行儀の悪さに腹を立て殴っていたと明かしたことから、当局は刑事事件として捜査を開始した。

■両親は逃走中

虐待は認めたものの、両親はその後に自宅マンションから姿を消し、よその土地に逃走したとみられている。

当局はこの冷酷な両親の行方を追っているが、逮捕に成功し裁判で有罪判決が下された場合、最長5年の服役生活が両親を待っているとのこと。

幼い息子がたった8年でこの世を去るほど追いつめた親であるにも関わらず、しかも日常的な虐待行為を長期間続けていたと認めているにも関わらず、あまりにも短い刑ではないだろうか。

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(文/しらべぇ編集部・マローン 小原

虐待に耐えかねた8歳児が飛び降り自殺 犯行認めた両親は逃走