ドローン(Scharfsinn86/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

世界の戦地ではドローンが空爆の目的で使用されている。価格も手頃になってきた今、一般社会でもいつかどこかでこんなことが…と誰もが懸念してきたことが、現実に起きてしまった。

■ドローンが元カノ宅の上空へ

米国ペンシルベニア州ノーサンプトン郡で、ある女性宅の敷地に無人航空機ドローンが爆発物を投下して飛び去るという事件が今年6月に起き、米連邦捜査局(FBI)も捜査に乗り出していたことが明らかにされた。

この事件に関し、その後にワシントン・タウンシップのジェイソンムジカートという44歳の男が逮捕されていたが、ターゲットにされた女性と交際していた時期があり、フラれたことを恨んで報復を思い立ったものとみられている。

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■仕事場で爆弾を作っていた男

その女性はムジカートとの交際中に、執拗なストーカー行為、強要、脅迫などの被害を警察に訴えたことがあり、それ以降ムジカートの銃所持は認められていなかった。

ところが6月の事件後、ムジカートの自宅からはライフル、セミオートマチック拳銃など銃が9丁、自家製の爆弾7個などが次々と押収された。爆弾は自動車整備工場を営むなかで製造していたと考えられている。

■クギの雨降らせたことも

メディアの取材に応じた近隣住民の男性は、ドローンが危険なものを空からばら撒く様子を今年3月に目撃していたとして、こう話している。

「私道から空を見上げたらドローンが飛んでいて、何かをバラバラと落としていました。雨のように見えたそれはクギでした」

「ドローンを操作しているのはムジカートだと思い、やめるようにと注意しました」

注意されてもムジカートはそれを無視。彼はいわゆる町のトラブルメーカーだった。

■米国でドローンは登録制

また事件に使用されたドローンはムジカートが今年になって購入したもので、無登録であることも判明した。現在のアメリカでは、ドローンを購入すると米連邦航空局(FAA)に登録する義務があり、こちらについても厳しく罰せられるであろう。

銃犯罪の抑止が進まず、危険なドラッグも蔓延しているアメリカだが、反社会的行動をとりがちな人間が邪悪な感情をドローンに託し、空から何か危険なものを投下するなど考えただけでも恐ろしい。日本で同じような事件が起きないよう祈るばかりだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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