自閉症(自閉スペクトラム症)を患い聴覚過敏の9歳の少年が、レナードコーエンの名曲『ハレルヤ』を見事に歌い上げる動画が拡散している。少年は音に敏感なため長い間音楽と触れ合う機会がなかったが、最近になって心を穏やかにしてくれる曲との出会いがあったという。

アイルランドのダブリンに住む9歳のジャスティン・メイ‐カイリー君(Justin May-Kiely)は自閉症を患っており、高音や大きな音にイラついてパニックになることも度々だ。嫌いな音には耳当てをするなどして対処してきたジャスティン君だが、最近になってある変化が起こった。ジャスティン君は自分が心地良いと思える音楽と出会い、歌を口ずさむようになったのだ。

ジャスティン君のお気に入りはレディー・ガガブラッドリー・クーパーが歌う『シャロウ』、アイクティナターナーによる『プラウド・メアリー』、そしてアレクサンドラ・バークが歌う『ハレルヤ』だそうで、ラジオやテレビ、映画の中で流れる音楽を繰り返し聴くことで、少しずつ苦手意識を克服していったそうだ。

そして今月上旬、母アンドレアさんが自閉症支援グループのFacebookに、ジャスティン君が『ハレルヤ』を歌う姿を投稿すると大きな反響があった。

動画の拡散を受けて『Dublin Live』のインタビューに応じたアンドレアさんは、この動画やジャスティン君について次のように語った。

自閉症児の負の面ばかりに目を向けがちですが、息子の素晴らしい才能を多くの人に知ってもらいたいと思ってこの動画を投稿しました。すると同じ自閉症児を持つ母親だけでなく、アメリカやニュージーランドなどからもメッセージが届き、あまりの反響の大きさに驚いています。」

「人生のほとんどの間、音に恐怖さえ感じていたあの子が、ハレルヤを見事に歌う姿には私も感動しました。」

「息子は特別なものを持って生まれてきたのです。初めて息子に会った人はその純粋さや愛らしさに気付くのです。彼のそのままの姿を十分に楽しんで欲しいと思います。」

アンドレアさんの言葉通り、動画の中のジャスティン君の歌声は美しく清々しい。そしてなによりも歌を歌うことを心から楽しんでいるのが分かる。

この投稿には「美しい声だ」「ずっと歌い続けて、ジャスティン」「歌声が心に響く」「この曲は大好きだけど、ジャスティンもいいね」「ファンになったよ」「才能があるよ」「何回も見てしまったよ」といったコメントが寄せられている。

画像は『Andrea Kiely 2019年9月7日付「Thanks everyone for the love and support Justin has got for his little video over the last couple of days we a truly blown away…」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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