前田敦子主演の映画「葬式の名人」の初日舞台あいさつが、9月20日に東京・新宿バルト9で開催。前田をはじめ、高良健吾、白洲迅、尾上寛之、中西美帆、奥野瑛太、樋井明日香、佐藤都輝子、樋口尚文監督が登壇した。

【写真を見る】茨木の舞台あいさつでは前田敦子にサプライズが

川端康成の作品群をモチーフに、高校の同級生の奇想天外なお通夜を体験する人たちの姿をを描く作品。この日の顔ぶれは樋口監督が第1希望でキャスティングした面々だという。

前田も「こんなにキャストがそろっているので、今日は手短にいきたいと思います」と言って、舞台あいさつはスタート。

グリーンのジャケットで登壇した高良は「前回の完成披露舞台あいさつで、前田さんに『派手な服が似合う名人』と言われたので、今日はこんな感じです」と笑いを誘った。

対して奥野が「葬式っていうから喪服で来たんですけど、みんなドレスとか着ているからビックリしたよ。数珠まで持ってきたのに(笑)」と言って、観客からはまたも笑いが起こった。

大阪・茨木で先行公開されている本作だが、イオンシネマ茨木の1館のみで興行収入1500万円、動員数約12000人を記録している。

前田は「尾上さんの出身でもあるし、撮影した場所で受け入れてもらえたことが本当にうれしいですし、今日こうして見に来ていただいたことが本当にうれしいです。ありがとうございます」と感謝。

尾上も「まさかの自分の地元が映されて、地元の人に会ったら恥ずかしいなぁと思うのと、『うれしい。誇らしい』っていう気持ちが湧いていました」と語った。

司会者から現場での印象的なエピソードを聞かれ、白洲が「僕はお亡くなりになっている役なので(笑)、お芝居的には皆さんと絡んではいるんですけど…」と言うと、前田や尾上から「結構絡んでたよ!」とツッコミ。

それを受けて、白洲は「皆さんが僕の周りで楽しそうにワチャワチャしていてうらやましかったです。(役で演じた故人も)本当にこういうふうに感じてるのかなって思いました」と語った。

さらに「棺桶の中は暑かったので、でっかい氷を抱いていましたよ」と言うと、高良も「映らないところでも頑張ってくれたよね」と白洲の頑張りを称賛。

続いて振られた前田は「あのー、質問は何でしたっけ?(笑)」と言って、会場は爆笑。再度質問され「阿比留照太くんと高良さんとの時間がいっぱいあって、2人がずっと車の本格的な話をしているのですごいなあと思って見ていました」と答えた。

次の尾上は「質問、何でしたっけ?(笑)」と前田をまねて笑いを取った後、「10年ぶりに健吾と共演できました。その当時も同級生の役だったので、懐かしかったです」とコメント。

樋井は「学校が舞台で夜の学校を体験できたのが楽しかったです。いけないことをしているみたいでなぜかテンションが上がりました。トキの剥製があって、美術館みたいと思いましたね」と語った。

10年ぶりに同級生と再会するというストーリーにちなんで、10年前の自分について聞かれると、中西は「ペン習字習っときなさいよ、って言いたいです」と、今でも字がうまくないことを告白。

当時は16歳の高校生だったという白洲は「中学では丸坊主で野球をやっていたんですけど、高校ではモテたくてモテたくてダンス部に入って、ヘアワックス使ってカッコつけてました」と語ると、一同ビックリ。

前田から「坊主にワックスつけてたの?」と言われ、「そんなことない、ちゃんと伸ばしてから(笑)」と返し「でも、結果全然モテなくて、野球やっていた時の方がモテていたんじゃない?って言われていましたね(笑)」と思い出を語った。

10年前には尾上と合宿をしていたという高良は「当時一緒に演技していた人たちは辞めていった人もいるけど、今こうして舞台に立ってるぞ!って伝えたいですね」と、しみじみ。

さらに、「その合宿で人狼ばっかりやっていたんです。先に流行りものやったぞ! 人狼流行ったぞ!って、当時の自分に言いたいですね(笑)」と自慢げに聞かせた。

また、マネジャーが10年前のスケジュールを見せてくれたという前田は「その日はレコーディングして、東京ビッグサイトで握手会して、ソロのグラビア撮影があって、その後で地方を周った後、4日後にニューヨークに行ってました」と当時の多忙ぶりを披露。

「このスケジュールうらやましいって思いました(笑)。頑張っていたんだと思うし、このときの頑張りのおかげで今がすごい元気だよって、10年前の自分に伝えたいです」と語った。

続けて、高良が「尾上くんの元カノにたまたま会えたんですよ」という現場でのエピソードを公開。奥野から「翌日の撮影のテンション違っていたもんね」とツッコまれた尾上が「そんなことはないわ!(笑)」と返して、会場は笑いに包まれた。

そんな舞台あいさつの最後に、樋口監督は「この青春ファンタジーなんですけど、BL要素があったり、親子模様が描かれていたり、高良さんが前回の舞台あいさつで言った『(ジャンルにとらわれない)“葬式の名人”というジャンル』という言葉がしっくりくる作品です。頭を柔らかくして見てください」とアピール。

続けて、高良が「今日みたいに現場も独特な空気になっちゃうんです。そういう空気が映画からも伝わる作品だと思います」と語り、前田も「ジャンルにとらわれない不思議な作品になっています。前向きで明るいすがすがしい映画だなって思える作品です」と言って、イベントの幕を閉じた。(ザテレビジョン

前田敦子主演の映画「葬式の名人」の初日舞台あいさつが行われ、樋口尚文監督が第1希望でキャスティングしたという顔ぶれが壇上にそろった