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英国最高の頭脳が集まる場所

ハーウェルに広がるキャンパスはおそらく英国最高の頭脳が集まっている場所だろう。もともとは英国空軍の基地だったこの場所からは、ノルマンディ上陸作戦の前夜、偵察任務を帯びた空挺兵たちがフランスに向けグライダーで出発しており、第2次世界大戦後、科学的な研究拠点へとその姿を変えている。

ここから英国の原子力研究所が始まったのであり、英国、そして欧州初となる原子炉が建設されるとともに、研究所で理論物理学トップを務めたクラウス・フックスは、ここでソビエトスパイとして活動しながら、多くの先端技術情報を流し続けたに違いない。

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アリエル・アトム4

ロス・ブラウンもここで英国原子力研究所の見習いとしてそのキャリアをスタートさせており、研究所で身に付けたフライス盤の加工技術を使って、彼はバイチスターにあるマーチエンジニアリングモータースポーツと初めての係わりを持つこととなった。

原子炉はすべて閉鎖されているが、いまやこのキャンパスは数多くのテクノロジー企業の拠点となっており、そのなかにはラザフォードアップルトン・ラボラトリーや、宇宙における通信やビジネス展開を研究する欧州宇宙機関のECSAT部門も含まれている。

ダイアモンド・ライト・ソース

だが、そのなかでも最大のスペースを占めているのがダイアモンドライトソースであり、そのために今回われわれはここを訪れたのだ。

アトムがこの建物へと近づいて行くと、最初の問題が明らかとなった。つまり、何機かの衛星が上空を通過するタイミングを除けば、この施設の巨大さを実感することなど到底出来ない。

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こうした電磁石がこの施設のライトビームを制御している。

近くから見ると、確かにシンクロトロンが設置された建物は円形をしているものの、地上からでは740mもの外周を持つこの建造物の一部しか目にすることは出来ないのであり、この巨大な銀色のドーナツとも言うべきその実際のサイズを知るには、Google Earthによる衛星写真が必要となる。

2007年オープンしたダイアモンドライトソースでは、900人ものひとびとが世界中から依頼された科学実験を行うために働いている。有難いほど暖かい巨大なホールを巡るツアーに参加すると、間近でビームラインを見るだけでなく、ここで行われていることをより理解できるようになった(番外編参照)。

お楽しみの時間

だが、ここでもアトムは注目の的であり、屋根付き通路の下に停めておいたこのクルマのまわりには、直ぐに好機の眼差しをしたスタッフたちが集まってきた。さらに申し添えておけば、0-100km/h加速2.8秒というこのクルマの加速力は、理論物理学者たちをも驚かせるに十分なものだった。

それでも、写真撮影と周回路を低速で何周かドライブすると、そろそろアトムをより相応しい場所へと連れ出す時間が来たようだ。

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世界基準の科学的批評にさらされるアトム

バークシャー丘陵の一角にあるというハーウェルのロケーションは、英国南部最高のドライビングロードのいくつかに近いということを意味しており、つまりはA34号線へと戻るまでに、このクルマにより相応しいウエスト・イルスリーやファーンバラ、さらにはワンテジを巡る周回路を楽しむことができるということだ。

まだ数多くの水たまりが残っているが、雨はもうほとんど気にならない程度にまで弱まっている。気温が高くドライ路面のサーキットこそアトム4のホームグラウンドだと言えるが、それでもこのクルマは滑りやすいB級路で見事に水たまりを除けながら前へと進んで行く。

減速の必要性

この車両はプロトタイプであり、量産モデルには装備される予定のトラクションコントロールはないが、それでもエンジン出力を制御する切替え式のブーストコントロールが設置されていた。だが、325psをフルに発揮するポジション「3」を選んでも、サーキット向きのエイボンタイヤを履いたアトム4は、低速での落ち着きのなさからは想像できない強烈なトラクション性能を見せる。

ステアリングは非常に正確で、初期のアトムとは異なりフロントタイヤからは見事なレスポンスが返ってくる一方、ミッドレンジで発生する強力なトルクにもかかわらず、リアアクスルのグリップもより強力なものとなっている。トルクの立ち上がりは早く、例え制限速度程度のペースで走っていても、この日初めてとなるシフトアップを促す警告灯がすぐに点灯することとなった

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アリエル・アトム4

まるでハイパワーエンジンを積んだモーターサイクルのように、ウェットコンディションでのブレーキングには注意が必要であり、荒れた路面でのアトムは加速よりも減速の方が難しく、コーナーでは減速の必要性を直ぐに理解することができるだろう。

(後編へつづく)


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