1992年、芸能界を騒がしたあるミステリー事件が発生した。

 この年の1月22日午前9時ごろ、当時若手女優として絶大な人気のあった山口智子の自宅マンションに強盗が押し入り、襲われかける事件が発生したのだ。

 この日、山口は自宅に居り、宅配便業者を装った男から荷物を受け取ったところ、ロープと粘着テープを持った男2名がそのまま自宅に押し入り山口を羽交い絞めにしようとしたのだという。まさに大ピンチ……が、その時、山口の自宅奥から1人のガタイの良い男性が現れ、威嚇すると強盗たちは慌てて逃げ出したのだという。

 この事件は当初明るみにされなかったが、事件から約10日後の2月4日、山口が麻布署に被害届を出したことで芸能記者にも知られる事になり、「山口智子襲われる」はワイドショーで連日報道されることとなった。

 世間は襲われた山口に同情の声をかけた一方、強盗を追い払った「謎の男」の正体についても同時に注目が集まった。

 山口の所属事務所は、この男を担当マネージャーと説明していたが、芸能記者の取材を受けたマンションの管理人いわく、「山口さんのマネージャーは自宅に入らず、出かける際はマンション下で山口さんと待ち合わせする」という事実をポロッと漏らし、強盗騒動は一転、「山口智子に同棲者が!?」「熱愛発覚!?」とマスコミが騒ぎ立てることになった。

 そして、「謎の男」の正体として、現在の山口の夫であり若手トレンディ―俳優の唐沢寿明の名前が挙がったのだ。唐沢はこの日、山口の自宅にいたことをアッサリと認め、「よい友人ですよ」「男と女ですからね。もしそうなったら、よかったと言ってやってください」と記者陣に語っている。

 そして、事件から3年後の1995年。山口は唐沢との結婚を報告。交際期間は6年にも及んだということから、92年の強盗事件の際、男を追い払ったのは唐沢だったことが改めて世間に知られることになり、マスコミファンは二人の門出を祝福したのだという。

 本事件はあまりにドラマチックな結末により、芸能界の「ミステリー事件」から一転、「アツアツの熱愛話」として昇華されている。

山口智子