クルマ好きなら手を出してみたい、だけど踏み込むにはなんとなくハードルが高いと感じる「チューニング」の世界。そこでまだチューニングの世界へ足を踏み入れたことのない人に向けたチューニング基礎講座を展開します。チューニングの目的とは?そしてメリットデメリットは?教えてくれるのは、大手チューニングパーツメーカー、HKSで商品戦略に携わる近藤剛生さん。初心者に向けた基礎知識だけでなく、この際だからズバッと聞きにくいことも尋ねてみました。文・工藤貴宏/写真・宮越孝政

チューニングのメリットって何?
HKS

まず、しっかりと定義づけておきたいのは、チューニングを施す理由。かつてチューニングの大ブームが起きた1990年代と違い、2000年代になってからのクルマは、エンジンハンドリングの操縦性や安定感、そして制御も完成度が高まりました。
その結果、昨今ではノーマル(市販状態)のクルマでもバランスが良く、多くの人にとって不満の出ない仕上がりとなっています。
そんな状況でもチューニングする理由やメリットは、はたしてどんなところにあるのでしょう?

HKS(メーカーお尋ね記事)宮越孝政

HKS近藤さん:クルマスポーツカーでもミニバンでも、売っている状態で快適に移動できますよね。でもクルマ好きのなかには、もっとクイックハンドリングにしたり、マフラーを変えて音を変化に付けたり、車高を低くしてカッコ良くしたりとか、自分の好みに仕立てたくなる人もいます。そこで、カスタマイズして自分流のアレンジをできるのがチューニングです。

HKS ALTO

ファッションでもパソコンでもそうですが、こだわる人は自分流のアレンジを加えます。それをクルマでおこなうのがチューニングです。

以前は、サーキットへ走りに行くためにエンジンや足まわりをチューニングしたりするのが主流でしたが、最近では乗り心地をよくするためにサスペンションをチューニングする人も増えていますよ。

チューニングをする前にしっかりと考えておきたいこと
HKS プリウス

では、僕たちが愛車をチューニングする際に、気をつけたいことはありますか?

HKS近藤さん:チューニングをするにあたっては、クルマに手を加えることでどんな仕上がりにしたいのかという方向を決めることが大切です。

極端にいうと、市販車をベースに競技車両を作るとしてもレース車両とラリー車両では作り方がまったく違います。また、レース車両でも耐久レースとスプリントレースでは作り方が異なります。

公道で使うチューニングカーの場合は、そこまでシビアに考えなくてもいいですが、いっぽうで公道を走るクルマだからこそ守るべきこともあります。

HKS

写真:和田 清志

『部品を換えればいいんだよね?』と、闇雲に部品を換えるのは、お勧めできません。

街中でも乗るのであれば、チューニングしたことで乗りづらくなってしまっては本末転倒。日常で使うなら、快適性や運転しやすさなどを犠牲にするのは、ちょっと違うかなという気がしますね。

だから、自分がどんなクルマに仕上げたいのかをしっかりと考えたうえで、信頼できるショップで、メニューを組み立ててもらう。そこから始めるのがいいでしょう。

次回はいよいよ、パーツ交換の第一歩、マフラー&エアクリーナー編をお届けします。

チューニングって何から始めたらいいの?【はじめの一歩:プロに聞きました】