101114.jpg2015年から配布を開始、2020年までにはすべて小・中学校デジタル教科書を」という総務省が発表した「原口ビジョン」から端を発した、デジタル教科書問題。ソフトバンク孫正義氏も「光の道構想」のなかでデジタル教科書の普及を目標に掲げるなど現在にわかに盛り上がりを見せているが、この風潮にジャーナリスト田原総一朗が批判本を刊行し噛み付いた。
そこで言論サイト「WEBRONZA」とニコニコ生放送2010年11月14日、田原氏と慶應大学教授でデジタル教育推進派の中村伊知哉氏、さらに司会としてWEBRONZA編集長の一色清氏を交え「デジタル教育・教科書は必要か?」というテーマで番組を放送した。番組内で田原氏は「デジタル教科書の実用性は認めるが、根本的な問題が解決されていないのでこのままでは失敗する」とデジタル教科書尚早論を強く主張。その勢いには中村氏もタジタジで、視聴者からも「田原無双www」「田原の言うことも一理ある」などコメントが多く寄せられていた。

田原氏は尚早である一番の根拠として、かつてのゆとり教育の失敗を例に取り「生徒の自主性を重視する授業はそれを統率する教師の技量が重要だが、現状の教育からしてそれはできていない」として教師がデジタル教科書を持て余してしまうという可能性を指摘。根本の教育論に言及していない中村氏の著書や光の道構想を批判し、デジタル化より先に新しい教育論に基づく教育改革を完成させることが最優先だと主張した。それに対して中村氏は自分の主張には教育論も言及されていることを前置きした上で田原氏の主張に理解を示した上で「筆書きから鉛筆への移行も40年は掛かっている」という表現を用い、予算やカリキュラムの整備など長期的な視野を持ってデジタル教科書への移行を試みることが重要だと指摘した。これには田原氏も納得したのか、中村氏が副会長を務めるデジタル教科書教材協議会への協力を宣言。期待を寄せていた。

2010年11月18日には原口ビジョンの提唱者、原口一博前総務大臣がニコ生に登場し田原氏とデジタル教育・教科書について討論予定。今回、光の道構想を提唱する孫正義氏についてもしきりに言及していただけに、田原氏には是非孫正義氏とも公開でデジタル教育・教科書で討論をしてほしい。

2010年11月18日 20:00放送予定
田原総一朗×原口一博 公開討論会~日本の教育を考える デジタル教科書Yes or No~ - ニコニコ生放送
http://live.nicovideo.jp/watch/lv32266987

田原総一朗×中村伊知哉×一色清 「激論 デジタル教育は必要か?」 - ニコニコ生放送
http://live.nicovideo.jp/watch/lv31749636
(番組はタイムシフト機能2010年11月21日まで視聴できる)

DiTT デジタル教科書教材協議会 中村氏が副会長を務める

村井克成