0_e6

 あれ、どこかで見た?、あれ、どこかで経験してる?実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じることがある。これは「デジャヴュデジャヴ:既視感)」と呼ばれる現象で、その感覚はその後数秒以内に起きる出来事を予測できると思えるほど強烈なときもある。

 では、その反対の現象があることを知っているだろうか?

 それは「ジャメヴュ(未視感)」と呼ばれるもので、すでに体験しているにもかかわらず、まったく見知らぬことのように感じる体験である。

―あわせて読みたい―

我々が夢を見る10の理由、科学者たちの仮説
憶は簡単に操作される!記憶に関する10の興味深い真実
あなたの記憶があなたを欺く。誰もが起こりうる、脳によって捻じ曲げられた記憶の改ざん
パラレルワールドは実在する?量子力学が説明する新理論(米研究)
誰もが犯罪者に。記憶の書き換えにより犯していない罪を自分がやったと信じ込ませることは簡単であることが判明(国際研究)

 

デジャヴとは?

 まずはデジャヴュについて説明しよう。

 すでに述べた通り、デジャヴュは現在の状況を以前にも目撃や体験したかのように感じる曖昧な感覚のことだ。その原因についてはよく分かっていないが、有力な説が2つある。

 1つは、記憶の単純な異常だとするものだ。人間の脳にはコンピューターに似た点がいくつもある。そのために、時折誤作動を起こしたとしてもちっとも不思議ではない。デジャヴを引き起こす記憶の誤作動は、短期記憶と長期記憶を担う神経システムの重複の結果である。簡単に言うと、脳は現在の出来事を記憶に蓄えているが、それは意識的な部分が処理する前に起きているということだ。

 もう1つの説は目に関係している。つまり、目の片方は見たものをもう一方の目よりもわずかに早く記録しており、反対側の目が数ミリ秒遅れて同じ場面を見ることで”強い回想”感覚を作り出しているというのだ。しかし、この仮説では聴覚や触覚といった他の感覚まで感じるデジャヴュについては説明できない。さらに盲目や隻眼の人でもデジャヴュを体験することがあるが、それについてもお手上げである。

1_e7

デジャヴュの反対、ジャメヴュとは?

 デジャヴュの反対の現象をジャメヴュあるいは未視感という。フランス語の「一度も見ていない」が名前の由来だ。

 これは既に見た、あるいは見慣れたものであるにも関わらず、「初めて見た」ような感覚になることだ。視覚的なものだけでなく、経験も含まれる。よく挙げられる例は、知っているはずの言葉、人、場所を一瞬認識できないというもの。

 ジャメヴュは記憶喪失の一種やてんかんに関連があるとされる。てんかん患者には、側頭葉に起因する部分てんかん障害のために、ジャメヴュが視覚的な前兆として起きることがある。

 現在、統合失調症患者を対象とした研究が行われている。そこに携わる一部の専門家によれば、身近な人物が赤の他人にすり替わられているという患者の妄想は、慢性的なジャメヴュの結果なのだそうだ。

 かといって、ジャメヴュのすべてを精神疾患に結びつけて説明しようとするのは無理がある。デジャヴュもジャメヴュも健全な人に発生することも稀ではなく、これらの体験したという人は少なくない。現代科学をもってしても、人間の脳を人間の脳の謎を解き明かすには、まだまだ時間がかかりそうだ。

0_e6

via:redditzidbits

 なるほど私が1度記事を書いているにもかかわらず、すっぽりとその記憶が抜け落ち、また同じ内容の記事を書いてしまうのもジャメヴュってやつの仕業なのかもしれないな。既に買っているのに、切らした!と思ってまたマヨネーズを買ってしまうのもジャメヴュだし、知人に会ってもあんた誰?状態なのもジャメヴュなのか・・・ってここまで書いてジャメヴュなのか認知症なのかちょっとわからなくなってきたぞおい。

 んじゃみんなにアンケート

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52216417.html
 

こちらもオススメ!

―料理・健康・暮らしについての記事―

長引く治療で精魂尽き果てていた男性だが、看護師の計らいで愛犬と再会。奇跡的な回復を見せる(ブラジル)
マジカルオレンジ!果汁はジュースに、皮はカップになって自動で出てくる循環型オレンジジュースマシーンが登場(イタリア)
これが数の暴力か?海外で見かける食品が大量にある風景
海洋汚染の元凶であるマイクロプラスチック。淡水に流れ出る6割が洗濯による糸くずであることが判明(米研究)
アメリカのケンタッキーがドーナツにクリスピーチキンをサンドした新商品を期間限定で販売。カロリーが怖い(アメリカ〉

―知るの紹介記事―

花屋の看板猫が連れ去られる。現場映像が拡散され、猫は謝罪の手紙とともに飼い主に返される(アメリカ)
3つの性別を持ち、人間の致死量500倍のヒ素にも耐える線虫が発見される(アメリカ)
家畜研究所の火災で牛の精液が大量放出。前代未聞の火災現場に(オーストラリア)
かつての金星は温暖な気候と水があり、生命が居住できる環境だった可能性が示唆される(米研究)
ハリウッドが泣いた!アメリカ映画史上初の超大作映画「イントレランス」にズームイン!
君は経験したことがあるか?デジャヴュの逆の現象「ジャメヴュ」