このほどロシアで、頭蓋骨に奇形を持った女児が保育園への入園を断られた。理由は女児の容姿にあるというが、親としては心無い言い方をされ心穏やかでいられるはずもなく途方に暮れているという。『Metro』『New York Post』などが伝えている。

ロシア連邦に属するバシコルトスタン共和国のアラタニー村に住むスヴェトラーナ・ザハーロワさん(Svetlana Zakharova)には、ソフィアちゃん(Sofya)という2歳の娘がいる。スヴェトラーナさんは最近ソフィアちゃんの保育園への入園手続きを行ったのだが、保育園側から心無い理由で入園を拒否された。

スヴェトラーナさんによると、保育園としてはソフィアちゃんの頭蓋骨が変形していることにより、その容姿が他の子供達を怖がらせるため入園は許可できないという。更には入園の手続きをする前にソフィアちゃんに対して「手術を受けさせるべき」とも言い放ったそうだ。

ソフィアちゃんは頭蓋骨が変形した状態で生まれたため、おでこが他の子供よりも広く見える。また手と足の指もそれぞれ融合して変形していた。そのため他の子供とは少し違う容姿を理由に、保育園側が入園を許可しなかったようだ。

ソフィアちゃんの症状は原因が詳しく分かっておらず、手術を受けるとしても経済的に難しいという。ソフィアちゃんは母親のスヴェトラーナさんと父親のラスールさん(Rasul)そして祖父母と暮らしているが、家には電気、ガス、水道、さらに暖房器具も無い状態でとても手術費用を賄えるような状況ではなかった。

またソフィアちゃんは政府からの障害者援助を受けておらず、見かねた地元の慈善団体「Rainbow of Goodness」が援助することとなった。同団体は保育園にソフィアちゃんの入園を許可するよう求めたが、保育園側が考えを変えることはなかった。

専門家はソフィアちゃんが他の子供達と交流する機会を奪われることによって彼女の発育に遅れが生じると、警鐘を鳴らしている。さらに同団体が働きかけたことによって、地元当局が保育園の調査に乗り出すこととなった。

当局ではソフィアちゃんと彼女の両親の3人に対して、新しいアパートの提供も検討しているとのことだ。またバシコルトスタン共和国の首長であるラディー・ハビロフ氏(Radiy Khabirov)もソフィアちゃんの件を知ることとなり、次のように語っている。

「慈善団体の干渉なしではこの家族のことは議題に上がらなかっただろう。この件について子供と親の権利が侵害されたことは既に明白となっている。そして適切に法的評価するつもりだ。」

またハビロフ氏はこの件が無事に解決されるまで、個人的にも見届けるつもりでいるとのことだ。

画像は『Metro 2019年9月26日付「Girl, 2, banned from nursery because deformed skull ‘would scare other children’」(Picture: CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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