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小泉進次郎環境大臣が米ニューヨークの国連本部で行われた気候行動サミットで9月23日(日本時間)、英語で「気候変動のような大きな問題に対しては…楽しく、クールにそしてセクシーに取り組まねば」と語って「セクシー発言」と話題になった。時事ネタを得意とするお笑いYouTuberのせやろがいおじさんが10月1日に『一刻の猶予も無い地球温暖化について一言』と題して公開した動画のなかで、気候行動サミットにおける小泉大臣の「セクシー発言」に触れながらステーキの方が深刻だと指摘している。ただ、小泉大臣も1日に行った会見で「ステーキ発言」に触れており、安易には考えていないようだ。

せやろがいおじさんはその動画で「地球温暖化はこのままだと最悪の場合、12年後に地球は取り返しがつかないことになっている」との説を紹介、早期対策の必要性を訴える。

さらに気候行動サミットについて「日本から今回は、環境大臣として“小泉信じろ”さんが参加した。セクシー発言が注目されてるけど、実はそれより注目すべきことがあったんや」と、小泉大臣がニューヨークで楽しみにしていたステーキを食べたことを指摘した。

国連の報告書によると、牛など家畜を放牧するため森林伐採したり、牛がゲップやオナラとして出すメタンガスが温室効果をもたらすと指摘しているからだ。

せやろがいおじさんは「地球温暖化の原因となる温室効果ガスの18%が畜産によって発生していると言われ、特に牛は豚の4倍、鶏の10倍ものCO2を発生させるため、牛肉を食べる量を減らそうというのが世界的な流れ」だと詳しく説明した上で「せやのに小泉さん、満面の笑みで『毎日でも食べたいね』とか言うてもうてんねん」「世界の流れと逆行してるけど、ひょっとして前世、鮭なん?」とバッサリ斬った。

そんな彼の動画に、視聴者からは「ほんま、ずれてますね。日本の政治家」、「もう、おっさんが政治家なってや 黙ってついてくわ」などの反響がある一方、「進次郎くんはちゃんと勉強してるけど、ステーキはアメリカへの牛肉関税引き下げへのパフォーマンスです」といった声も見受けられる。

実はニュース番組で9月25日、小泉大臣がステーキを食べたことについてインタビューを受けた時のやりとりを報じており、大臣としての考えを聞かれた彼は「ステーキと気候変動に関する質問って今までなかったのでは? これがニュースになれば、それだけでも日本のなかで環境問題について考える良いきっかけになると思う」との趣旨で答えた。

その後で「温室効果ガスの削減について環境省トップとしてどうお考えか? お肉を毎日でも食べたいとおっしゃっていたが」と問われ、「毎日でも食べたいと言うのは毎日食べているということではない」「好きなものを食べたい時ありません?」と返してしばし沈黙を作った。記者が「そういうことを聞いているのではなく、大臣としてどう整理しているかを聞いた」と沈黙を破ったので笑いが起きたが、その場で大臣としての考えを述べられるほど安易な問題ではなかったというのが真相ではないか。

また、気候行動サミットで「日本の石炭火力についてどのようにするのか?」との質問に対して小泉大臣が「減らします」と答えたところ、「どのように減らすのか?」と追及されしばらく沈黙する場面があった。

10月1日に行った記者会見の質疑応答にて、その沈黙について「英語でのやりとりが原因で時間がかかったのか? すぐに目標が思いつかなかったのか?」と問われた小泉大臣は、「国際社会と国内の石炭についての受け止め方にギャップがあるなか、どう答えるのが最適なのかを考えた結果」だと返した。

さらに「沈黙の時間などとよく言われるが、不用意に答えることの方が問題だと思う。特に沈黙の時間が長かったということでは“ステーキ発言”を言われた時の反応の方がより沈黙が長かったのではないかと思う」と補足している。

つまり、ステーキを食べたことを環境大臣としてどうなのかと問われて不用意に答えてはステーキ店や牛の生産者などへも影響を及ぼしかねないと熟考して沈黙となり、最適な答えが見つからずに「好きなものを食べたい時ありません?」という言葉が出たのではないだろうか。

10月4日に召集する臨時国会で環境大臣として初めて出席するが、それに向けて「緊張感を持って臨みたい。環境省の皆さんと一緒になって日々議論をしており、私一人で国会に臨むのではなく、環境省全体で皆に支えてもらいながら臨むことでいい国会にできると思う」「国民の皆さんに環境省の取り組み、これからやっていきたいこと、いかに地球規模の課題と密接につながっているかなどを伝えたい」と意気込んでおり、これからの言動に注目したい。

画像は『小泉進次郎 2019年10月1日付オフィシャルブログ「閣議後の記者会見の動画を公開しました。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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