なでしこジャパン(女子日本代表)は6日、IAIスタジアム日本平で女子カナダ代表と対戦し、4-0で快勝した。

今年行われたFIFA女子ワールドカップ(W杯)をベスト16で終えたなでしこ。自国開催となる2020年の東京オリンピック(五輪)に向けて再始動となる今回は、先のW杯で同じくベスト16のカナダと対戦することになった。

高倉麻子監督はその再始動となる一戦に向けてGKに山下杏也加、最終ラインに清水梨紗、熊谷紗希、南萌華、宮川麻都を起用。中盤は三浦成美と杉田妃和のダブルボランチ、中島依美と長谷川唯をサイドハーフに置き、2トップに菅澤優衣香、岩渕真奈を置き、W杯の主力を中心としたメンバー構成となった。

[4-4-2]の布陣を採用したなでしこに対して、カナダが[3-5-2]の布陣を採用してきたことで、立ち上がりは互いに様子見の入りを見せる。しかし、6分には菅澤とのパス交換から右サイドのスペースを突破した中島が絶妙な斜めのグラウンダーパスをゴール前に入れると、これを岩渕が右足のダイレクトシュートでゴール左隅へ流し込み、ファーストチャンスをモノにした。

幸先良く先制に成功したなでしこは直後にも杉田、三浦とボランチの2人が積極的にミドルシュートを狙って畳み掛ける攻めを見せる。その後はカナダが押し返し始めたことで、試合は中盤での潰し合いの様相を呈していくが、球際で互角以上に渡るなでしこは相手に決定機を許さない。

その後、ゴール前の接触プレーで三浦がヒザを痛めて籾木結花が緊急投入されるアクシデントに見舞われたが、終始試合をコントロールしたなでしこが1点リードで試合を折り返した。

迎えた後半、立ち上がりの50分に岩渕の絶妙な右足のコントロールシュートでゴールに迫るなど、前半同様に良い入りを見せたなでしこ。63分には菅澤を下げて遠藤純を投入する。

すると、直後の65分には岩渕とのパス交換でペナルティアーク付近に抜け出した長谷川が鋭いシュートを枠に飛ばすと、これは相手GKの好守に遭うも、最後はボックス右にこぼれたボールに反応した籾木が利き足とは逆の右足で見事なシュートを突き刺し、貴重な2点目を奪取。

この追加点で勢いづくなでしこは72分にも籾木のロングフィードのこぼれ球を回収した岩渕のお膳立てから長谷川が冷静にシュートを流し込み、決定的な3点目とした。

その後、なでしこは岩渕と宮川に代えて久々の代表復帰となった田中美南、A代表デビューの高橋はなを79分に同時投入。さらに84分には三浦に続き接触プレーで負傷した長谷川プレー続行不可能となり、小林理歌子が緊急投入される。

すると、試合終了間際の92分にはその緊急投入された小林が田中のシュートのこぼれ球を冷静にタップインし、この日のゴールショーを締めくくる4点目を決めた。そして、強豪カナダ相手に4-0の圧勝を飾ったなでしこジャパン東京五輪に向けて良い形で再スタートを切った。

なでしこジャパン 4-0 カナダ女子代表
なでしこジャパン
岩渕真奈(6分)
籾木結花(65分)
長谷川唯(72分)
小林理歌子(92分)

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