明治安田生命J1リーグ第28節のセレッソ大阪vs鹿島アントラーズが6日にヤンマースタジアム長居で行われ、1-0で鹿島が勝利した。

前節終了時点で4位に位置するC大阪(勝ち点46)と、2位につける鹿島(勝ち点52)による勝ち点差「6」の上位対決。C大阪は、前節のガンバ大阪戦を3-1で勝利し、リーグ戦での“大阪ダービー”で7年半ぶりの白星を飾った。現在、リーグ戦では5連勝中。絶好調の中、今節はソウザが2試合連続で先発するなど、前節と同様の先発メンバーをピッチに送り込んだ。

一方、鹿島はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でこそ準々決勝敗退に終わったものの、国内3冠の可能性を残している。リーグ戦では直近6試合で無敗をキープし、首位・FC東京(勝ち点53)との勝ち点差も「1」にまで接近。5日に行われた今節のサガン鳥栖vsFC東京で、FC東京が敗れたため、今節勝利すれば、ついに首位浮上となる。そうした状況の中、1-1で引き分けた前節の北海道コンサドーレ札幌戦から先発メンバーを5人変更。負傷のレオ・シルバや内田、小池らに代えて、伊東や町田、永木を起用した。

2011年以来、C大阪とのアウェイ戦には6試合全勝している鹿島。その好相性ぶりを示すかのように開始早々にいきなり先制点を奪う。6分、永木の左CKを町田が中央に折り返すと、犬飼がGKキム・ジンヒョンの前でヘディング。これがゴールに吸い込まれて、鹿島が幸先良いスタートを切る。

先手を奪われたC大阪は13分、敵陣中央左のソウザからスルーパスを呼び込んだ柿谷がボックス左でGKとの一対一を迎える。しかし、股抜きを狙ったシュートは、名手GKクォン・スンテが通させず。さらに17分、ソウザの右CKをニアサイドブルーノ・メンデスが頭で合わせるも、これは惜しくもゴール左外に外れた。

決めることができなかったものの、その後もソウザのパス、柿谷の裏への飛び出しから敵陣への侵攻を図るC大阪。27分、水沼のパスを受けたブルーノ・メンデスがボックス右外から鋭いクロスを送る。ここに奥埜が飛び込むも頭で当てきることはできなかった。

だが、先制点を奪われて以降、攻勢を強めていたC大阪アクシデント。33分、自陣ボックス内でクロスボールをクリアしようと町田と競り合った丸橋が腰を痛めてプレー続行不可能に。38分に舩木をスクランブル投入する事態に見舞われる。

それでも鹿島のカウンターに対応しながらチャンスを作るC大阪。41分にはボックス右手前でFKを獲得し、ソウザのクロスが相手DFに当たってファーサイドへ流れたところを木本が頭で合わせる。前半終了間際にも右サイドからのクロスに飛び込んだソウザがヘディングシュートを放つも、どちらもGKクォン・スンテの牙城を崩すには至らず。鹿島の1点リードで試合を折り返した。

後半、互いに球際の激しさが増す。同点ゴールを狙うC大阪は58分、柿谷を下げて鈴木の投入を決断。対する鹿島は62分にセルジーニョがボールを追いかけた際に足を負傷し、遠藤を投入して対応を試みた。

この交代でチャンスを作ったのはC大阪。70分、ボックス手前で縦パスを受けた鈴木のポストプレーから最後はブルーノ・メンデスがペナルティアーク右手前からミドルシュートを放つ。しかし、これは惜しくも、GKクォン・スンテの守備範囲に飛んでしまう。

その後、鹿島は守備意識を高めた戦いでC大阪の攻撃に対して最後の局面で跳ね返し、ゴールを許さず。隙を突くカウンターを織り交ぜて、時間を進めていく。

すると終盤、なんとか追いつきたいC大阪にチャンス。90分、ボックス右外でパスを受けた松田がGKとDFの間に鋭いクロスを送る。あとは触ればゴールという場面だったが、ブルーノ・メンデスの左足はわずかに届かず。後半アディショナルタイムは鹿島に上手く時間を使われて試合終了のホイッスルが鳴った。

犬飼のゴールを守りきり、1-0で上位対決を制した鹿島が首位浮上。対するC大阪は連勝が「5」でストップした。

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