ヴィーガン(tommaso79/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

動物を愛し、犬をかわいがり、決して動物性の食品は口にしないという30代の独身貴族。セクシーなヴィーガンを自負して生きてきた男の化けの皮が、このほど思わぬ形で剥がれた。

■動物愛護の精神はどこへ

法的に改名が許可されたことにより、ハンセル・マリオン・デバートロという名を「セクシー・ヴィーガンSexy Vegan)」に改めていた、米国カリフォルニア州サンタ・クラリタ在住の37歳の男。

母親から相続した日本円にして12億円ほどの遺産のおかげで優雅に暮らし、動物の尊い命を大切にと謳いながらヴィーガン(絶対菜食主義者)生活を続けていたその男が、あろうことか獣姦容疑につき逮捕・起訴された。

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■2匹の犬を保護

飼い犬に性的暴行を働く自身の動画を撮影し、ソーシャルメディアに投稿して通報されたヴィーガンは、ロサンゼルス市のウェスト・ハリウッドで先月26日に逮捕された。

その後、警察と動物保護当局はヴィーガンの自宅から飼われていた2匹の犬を保護するとともに、動物への虐待や性的暴行の様子が収められたデータを多数押収した。

もしも有罪判決が下った場合は最高1年の禁錮刑が言い渡されるとみられているが、ヴィーガンは無実を主張しているもよう。裁判所には今月10日に出廷する予定だ。

■目立ちたがり屋なヴィーガン

とにかく目立ちたがり屋なセクシー・ヴィーガン。自身のホームページから、度々風変りな情報を発信し、公の場に布面積の少ない競泳用の水着姿で現れ、改名に成功した時は自分の額にその名のタトゥーも彫った。

また、人生相談の人気テレビ番組『ドクターフィル・ショー』にも登場した際には、30代とは思えないヴィーガンの幼稚な振る舞いが物議を醸した。さらに昨年5月には「大統領になる」と宣言。しかし行動に移す勇気はなく、「口先だけの腰抜け」などと笑われていた。

■改名希望者に甘いアメリカ

後悔する可能性を考え、正式な手続きは受理後一定期間を経てからとなるが、日本の戸籍制度のようなものがないアメリカでは、このようなふざけた名も含めて改名が比較的簡単に行われている。

ただし2017年にはオレゴン州で、人気女性シンガーソングライターと同じ「アヴリル・ラヴィーン」への改名が許された30歳の前科者の男が、悪質なストーカー事件を起こして逮捕されていた。

犯罪歴がないことが改名受理の絶対条件だというのに確認が疎かだったといい、安易な改名受理に慎重論が噴出していた。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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