園子温が監督・脚本を務めるNetflixオリジナル映画「愛なき森で叫べ」が、シッチェス・カタロニア国際映画祭2019ニュー・ビジョンズ部門に正式出品され、10月6日(日)夜8:30(日本時間10/7(月)深夜3:30)からのワールドプレミア上映舞台あいさつに、主演の椎名桔平と武藤大司プロデューサーが登壇した。

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自転車吐息」(1990年)、から「愛のむきだし」(2008年)、「冷たい熱帯魚」(2011年)など多くの作品が海外の映画祭で熱狂を呼び、シッチェス国際映画祭2015では「タイムマシーン賞」を受賞している園監督の作品ということもあり、多くの人から期待が集まった。

また上映前の舞台あいさつで、ヨーロッパで開催される映画祭に初参加の椎名が、開催地の公用語であるカタルーニャ語で「皆さんこんばんは! 皆さん元気ですか? 僕は元気です。今日は楽しんでください!」とあいさつ。すると、観客席は大盛り上がり。続いて武藤プロデューサーが「残念ながら私は園子温監督ではありません。監督も大変この映画祭に来たいという気持ちがあったのですが、新作映画の制作で欠席となりました」と冗談を交えながら監督の不在の理由を伝えた。

世界中で蔓延している事件の被害者の姿、そして彼らが加害者に転じてしまう人間社会の恐ろしさと闇をあぶり出す、園監督ならではのユーモアとバイオレンスで突き進む今作は、10月11日(金)からNetflixオリジナル映画として全世界190カ国へ配信予定だ。

■ 気になるあらすじは?

1995年、愛知・豊川から上京したシン(満島真之介)は、ジェイ(YOUNGDAIS)とフカミ(長谷川大)に声を掛けられ、彼らの自主映画制作に参加。知人の妙子(日南響子)と美津子(鎌滝えり)に出演を依頼する。彼女たちは高校時代、憧れであったクラスメートが交通事故で急逝するという衝撃的な事件から未だ逃れられずにいた。

引きこもりとなっていた美津子に村田(椎名桔平)から電話がかかってきたのは、世間が銃による連続殺人事件に震撼(しんかん)していた頃。村田は「10年前に借りた50円を返したい」という理由で美津子を呼び出し、巧みな話術とオーバーな愛情表現で彼女の心を奪っていく。

だが、村田は冷酷な天性の詐欺師だった。自身の姉も村田にだまされていた妙子によって彼の本性を知ったシンたちは、村田を主人公にした映画を撮り始める。やがて村田は、美津子の父・茂(でんでん)や母・アズミ(真飛聖)をも巻き込み、事態は思わぬ方向へ転がり始める…。(ザテレビジョン

Netflixオリジナル映画「愛なき森で叫べ」で主演を務める椎名桔平