9月30日にスタートした第101作の連続テレビ小説「スカーレット」(毎週月曜~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)で、主演を務めている戸田恵梨香。
【写真を見る】川島夕空から、戸田恵梨香にバトンタッチ! 15歳の姿とは?
戸田が演じるヒロインの川原喜美子は、のちに男性ばかりの陶芸の世界に飛び込み、女性陶芸家を目指していく。
現在放送中の第1週では、子役の川島夕空演じる幼き日の喜美子が、お調子者の父親(北村一輝)が作った借金のせいで貧乏生活を強いられている家族を支えながら、明るく元気に過ごす姿が描かれている。そして、戸田が登場するのは、第2週の後半。15歳に成長した喜美子として、川島からバトンを受け取る。
クランクインしてから5カ月を迎えた戸田に、ヒロインを演じて実感したことや、現場でのエピソードなどを聞いた。
■ 経験したのちに自分がどう変化して、どう進化しているのか知りたい
――まずは、“朝ドラ”のヒロイン役を引き受けた理由を教えていただけますか?
女優としてのキャリアがどうなるかを知りたくて、お引き受けすることにしました。約10カ月間、同じ人物を演じられることはなかなかないですから、経験したのちに自分がどう変化して、どう進化しているのか知りたいと思いました。
クランクインから5カ月経ちましたが、全く飽きず、どんどん役を好きになり、そして、それぞれに流派の異なる皆さんのお芝居に刺激を受けています。
――演じる喜美子は、どんな女の子ですか?
喜美子は周囲の人を笑顔にする底なしの明るさがあり、とても愛情深い人です。それと同時に疑問を持ったことは徹底的に追求し、何事も諦めないところもある。そういうところに魅力を感じる女の子です。
――後々、陶芸家を目指すため、戸田さんも約3カ月間、陶芸の稽古に励んだそうですが、どんなところに魅力を感じましたか?
力の入れ方一つで表情が変わるところに、とても魅力を感じました。しかし、土を練るのに相当体力が必要で、男の仕事と言われる理由が分かりました。
先生が練っている土を私が練ろうとすると、力も体重も足りなくて、できないんです。そういう時は水を加えて練りましたが、本当に大変でした。そのため、女性陶芸家が少なく、撮影で私の手の差し替えをできる方が見つからなかったので、作陶シーンも全部自分でやってくださいと言われた時は度肝を抜かれました(笑)。
■ 「やっぱりこの3人はいいな〜」と思いました
――戸田さんは第2週の10月10日(木)から登場し、10月14日(月)から放送の第3週では信楽を飛び出します。第4週までの見どころを教えてください。
第2週の後半に子役の川島夕空ちゃんからバトンが受け取って登場しますが、幼なじみの照子(大島優子)も信作(林遣都)も違和感のないキャスティングになっているので、プロデューサーの方々のセンスに驚かされるのではないかと思います。
そして、第3週では一人で大阪に出て働き始め、大人の世界に触れていきます。知らなかったことを吸収し、キラキラ輝いていく姿が見どころだと思います。
第4週ではお父ちゃん(北村一輝)もいますが、喜美子も大黒柱として川原家を養っていかねばならないという自覚が湧くので、すごくお金のことを話す週です(笑)。「お金が大好きです!」というせりふがあるのですが、その屈託のなさが好きですね(笑)。お父ちゃんの血を継いでいるなと感じるシーンの多いドラマですが、お母ちゃん(富田靖子)のDNAも感じていただける週になると思います。
――喜美子を作り上げる上では、幼なじみの存在も欠かせないと思います。照子と信作はどんな存在か、そして、演じる大島優子さんと林遣都さんとのエピソードをお教えください。
3人はそれぞれになくてはならない存在で、互いに足りない部分を補い合い、支え合っている家族のような仲間です。いつも気にかけ合っていて、この上ない宝物でもあります。第3週から喜美子が大阪に働きに出るので、撮影でも2カ月ほど会えない期間があったんですけど、久しぶりに会ったときに、「やっぱりこの3人はいいな〜」と思いました。私から見ても二人は愛おしい存在です。
3人そろうシーンが最後かもしれないという日に記念写真を撮ったんですよ。そしたら、その写真がとんでもなく親友で! 写真に写っているのが戸田恵梨香、林遣都、大島優子の3人ではなく、喜美子、信作、照子だったんです。どうしてこんなことになるのだろうとびっくりしたのですが、それだけ力強い作品なんだろうなと思いました。
――撮影はまだ続きますが、今後どのように喜美子を演じていきたいですか?
20代以降の喜美子を脚本の水橋文美江さんがどう描かれるのかはまだ分かりませんが、芯の強さやみんなに力と愛情と笑顔を送り続ける部分は変わらないと思うので、そこはブレずに演じていきたいと思っています。(ザテレビジョン・取材・文=及川静)
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