さる3月1日、コンビニ最大手チェーン『セブン-イレブン』が初めて四国進出を果たしました。今までなかったのが不思議な感じがしますが、なぜ今になって初進出なのでしょうか。株式会社セブン-イレブンジャパン広報部の清水さんにその理由を聞きました。

■四国初上陸の理由は!?

――セブン-イレブンが初めて四国に出店ということですが、なぜ今になったのでしょうか。

清水さん 「ドミナント出店」ということ以外に特に理由はございません。

――えっ、そうなんですか。ちまたでは、おにぎりやお弁当などを新鮮なまま配送するための工場が四国にないから、などといわれていたようですが……。

清水さん そういうことだけではありません。現在でもおにぎりやお弁当は本州サイドから各店舗に送っています。ですから四国に工場がないので出店しなかったということはありませんね。もちろん工場を四国に造る予定はありますよ。

――それまで四国になかったのが不思議な気がします。

清水さん 弊社の場合、本当に特に理由はありません(笑)。

セブン-イレブンは「ドミナント出店」!

――何店舗ほど出店されたのでしょうか。

清水さん 3月1日の段階で、香川県に8店舗、徳島県に6店舗、同時にオープンしています。

――今までは1軒もなかったのに一気に14店舗ですか。

清水さん それは弊社が「ドミナント出店」という出店方式を取っているためです。

――ドミナント出店とは何でしょうか?

清水さん 出店する場合には、「集中して多店舗を短期間に出店する方式」のことです。これにはいくつか理由があります。物流におけるグロスメリットが得られることや、多店舗展開による認知度のアップ、お客さまの来店頻度の向上等があることです。

――なるほど。現在でも出店は増えているのでしょうか。

清水さん はい。(3月末)現在で、香川県徳島県合わせて58店舗です。

――えっ。1カ月で14店舗から4倍ぐらいまで増えたのですか?

清水さん はい。これからも順々に増やしていく予定です。2013年度中に、香川県では約65店舗、徳島県では約75店舗という計画です。

――高知県愛媛県への出店計画はあるのでしょうか。

清水さん 愛媛県には2014年度に、高知県には2016年度に出店する予定です。

――なるほど。2016年度には四国の全県にセブン-イレブンがある状態になるのですね。

清水さん はい。やはりコンビニに対するニーズが変化してきていますからそれも考慮して出店していく計画です。

――ニーズの変化をどう捉えていますか?

清水さん 従来のコンビニは、「すぐ食べるもの」を中心に販売していたのですが、現在ではそれだけでなく、保存の利くパウチに入ったお総菜や野菜、豆腐、納豆、牛乳など、働く女性や主婦の方が買い物をされるようになっています。

つまり、コンビニの使われ方が変化してきているわけです。全国で小売店が減少傾向にありますが、その代わりをさせていただいている部分もあると思います。ですから品ぞろえにしても、エリアや店舗によってきめ細かく対応させていただいています。

四国はセブン-イレブンがない地域だったのですが、2016年に向けて一気に店舗数が増えるようです。2018年度までに四国全県で約570店舗になる計画だとか。ドミナント出店恐るべし! です。

(高橋モータース@dcp)

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