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二酸化炭素の排出量は49g/km

text:Jim Holder(ジム・ホルダー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
スペック上の二酸化炭素の排出量で、1g/kmの違いとは、実際どの程度の意味を持つのだろう。地球環境保護という点で見れば大切な一歩だが、その歩みは大きなものではない。しかし英国では、会社からの貸与車両の場合、50g/kmを切るか切らないかで税金面で大きな差につながってくる。

2020年から社用車に対する税金制度が変更されるが、純EVの優遇値は大きくなり、ハイブリッドモデルの税率も16%から14%へと引き下げられる。アウディもその変更を見込んで新しいQ5 TFSIeの売上を多めに算段しているはず。

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アウディQ5 55 TFSIeクワトロ

そんなQ5 55 TFSIeだが、引き下げられた環境負荷だけでなく、高められた直線加速性能も見どころ。エンジンは2.0Lの4気筒ガソリンターボで、電気モーターが組み合わされる。バッテリーは14.1kWhの容量を持つリチウムイオン

最高出力はシステム総合で367psを発生し、最高速度は238km/hで、1-100km/h加速は5.3秒と侮れない。ややスペックで控えめなQ5 50もラインナップされる。電気モーターだけでの走行も41km可能で、その際の速度は135km/hまで出せるという。

Q5 55 TFSIeの場合、公式な燃費は39.5km/Lとうたわれているが、ガソリンエンジンだけで走らせた場合は11.5km/Lだそうだ。新しいハイブリッドシステムを採用したとしても、その恩恵に預かるには運転スタイルを意識する必要がある。

短距離走行の連続なら燃料消費は抑えられる。一方で高速道路をハイペースで長距離走るような場合は、バッテリーを使い果たしたハイブリッドシステムも運搬するぶん、ガソリンを燃やすことになる。

共通する快適な乗り心地と上質な車内

ハイブリッド化によって車重が増えているものの、それに気付くのは相当に激しく走らせた場合のみ。Q5を購入する層の場合、そこまで攻め込んでクルマの性能に迫るドライバーは少ないはずで、走らせた印象は好印象で終始するだろう。

電気モーターが加算するパフォーマンスは必要な時にしっかり得られる。信号が変わって加速する際や、高速道路へ合流する際などで、大きなSUVは目を引くほどに鋭い加速を披露する。一方で電気だけで走行する場面では、沈黙の中で湧き出るトルクを楽しめる。とても素晴らしい自動車での移動体験だ。

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アウディQ5 55 TFSIeクワトロ

試乗車には19インチホイールと標準のスチールコイル・サスペンションの組み合わせだったが、路面や速度を問わず、乗り心地は誰が乗っても快適と感じるもの。上級グレードではエアサスペンションも選択が可能だ。

エンジンが始動していても、走行フィールの洗練性は極めて高い。アクセルペダルを踏み込むと、スポーティなサウンドも味わえる。

アウディだけあって、組み立て品質や仕上げはすべて高く、用いられている素材もすべてが上質。通常のエンジンモデルと計器類が一部異なり、ボディには充電用のリッドがつくが、それ以外はその他のQ5と目立った違いはない。

車内で気付く変化といえば、大きなバッテリーを搭載するためにラゲッジスペースが95Lも小さくなっていること。大型SUVを選ぶ層にとっては、小さくないマイナス点となるかもしれない。

走行性能と環境性能を両立

今回の試乗は主に高速道路での移動が中心で、市街地もある程度は混ざっていたが、燃費は12.3km/Lとなった。カタログ数値には届かなかないものの、ハイブリッドを搭載しないガソリンエンジンだけでなく、燃費で勝るディーゼルエンジンと比べても悪くない数字ではある。だが39.5km/Lを実現するには、相応な環境と運転技術が必要となる。

アウディQ5 55 TFSIeの車両価格は安くないが、税金面でメリットが受けられる人や、自宅や職場で安価な充電環境が用意できるなら、理にかなった選択肢。良好な環境負荷と優れたパフォーマンスを兼ね備えた、輝かしい先進技術を搭載した優れたオールラウンダーだ。

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アウディQ5 55 TFSIeクワトロ

パワートレインで比較した際のライバルとなると、わたしボルボXC60 T8だと考えるが、ボルボの仕上がりは一枚上手。来年に控えた税制変更に向けて、ライバルモデルも改良を加えるに違いない。だが一足先にアウディが英国税制に適合させたQ5 55 TFSIeは、とても魅力的に映るはずだ。

アウディQ5 55 TFSIeクワトロのスペック

価格:5万4900ポンド(730万円)
全長:4663mm
全幅:1893mm
全高:1659mm
最高速度:225km/h
0-100km/h加速:5.3秒
燃費:39.5km/L
CO2排出量:49g/km
乾燥重量:2030kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:367ps/5000−6000rpm(システム総合)
最大トルク:37.6kg-m/1600−4400rpm(システム総合)
ギアボックス:7速オートマティック


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