2019年10月1日からの消費増税で、飲食物を買うと、店内で飲んだり食べたりする場合は10%、テイクアウトは8%となりました。イートイン・スペースがあるコンビニエンスストアなど、店内飲食とテイクアウトを選択できる店では、テイクアウトのお客様が増えているようです。

テイクアウトを選択した場合、自宅や会社、車内などの室内や公園などを利用するケースが多いと思いますが、同時にコンビニなどの建物の軒下や路上で飲食するケースも出てきたようです。

雨宿りではないですが、ちょいと軒先をお借りして、サンドイッチなどを頬張る光景は、日本の新たな日常の風景に加わるかもしれません。

テイクアウトのゴミ、どうすればいい?

仮に、あなたがテイクアウトしたサンドイッチとコーヒーを公園のベンチで食べたとして、食べ終わった後にゴミはどうしますか――。

食べたものが、お弁当やお惣菜などであれば、その容器はかさばりますし、汁や臭いなども残っているので、早々にゴミ箱に棄ててしまいたいですよね。しかし残念ながら、今の日本では、公共としてゴミ箱の設置がきわめて少ないと言わざるを得ません。

いくらマナーのよい日本でも、ゴミを道すがらコンビニなどのゴミ箱に捨てる人はいても、テイクアウトして飲んだり食べたりしたゴミを自宅まで持ち帰る人は少ないのではないでしょうか。

また、商品を買ったお客様とはいえ、店先で飲んだり食べたり、さらには他店で買った飲食物の容器をゴミ箱に捨てられたら、持ち主にとってはもの凄く迷惑になるのではないでしょうか。

コンビニやスーパーのゴミ箱に、

「当店でお買い物した以外のゴミは捨てないでください」

と、メッセージが貼られるのは時間の問題かもしれません。

そもそも、テイクアウトを特定して制度化しているのですから、政府はテイクアウトのゴミへの対処にも不便さを感じないようにしてほしいものです。

日本の海を、景観を「汚す」ポイ捨てゴミ

一方、外国人旅行者は、テイクアウトで飲んで食べたゴミを、どのように処理しているのでしょう。いま、東京・銀座や浅草などは異国に来たと感じるほど、外国人旅行者であふれています。2020年の東京五輪・パラリンピックを控えて、今後さらに増えるのは明白です。

消費増税に伴う「テイクアウト」ルールで、路上で飲食する外国人旅行者が増えてくることは、想像に難くありません。日本の風景や街並みを背景に、日本の食べ物を記念撮影して、SNSに投稿して楽しむのでしょう。

そこで、懸念されるのが「ゴミのポイ捨て」です。路上や建物の片隅に捨てられたゴミが散見されるようになると、景観上において放置はできないでしょう。

海外では日本に比べて路上へのゴミのポイ捨てが多く、早朝などに路上清掃車が道路のゴミを吸い取っているシーンを見ることがあります。もし、路上へのゴミのポイ捨てが、自国でふつうに行われるような国の人だったら、日本でも何の疑問もなく路上にゴミを捨ててしまうのではないでしょうか。また、誰かのポイ捨てを見たら、連鎖的にマネしてしまうかもしれません。

さらには、コンビニ弁当を見てのとおり、食器の代用はプラスチックです。2016年1月のダボス会議(世界経済フォーラム)では、2050年までに海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超過するとの試算が報告されました。海洋に流れ出したプラスチック・ゴミの発生量(2010年推計)で、日本は年2~6万トンと世界第30位だそうです(環境省の「2018年8月プラスチックを取り巻く国内外の状況」より)。

もし、路上のポイ捨てゴミが増えるようであれば、日本でも多くの路上清掃車が必要になるかもしれません。そのための車両費、人件費は少なくないでしょう。ゴミ箱も増設するのでしょうか(ゴミ箱は、テロ対策の一環で撤去されたこともありました)。そのゴミ箱やゴミ回収にも、費用がかかります。それは2%の増税分でカバーできるのでしょうか。不足した場合の財源は、どうやって確保するのでしょうか。

消費税の軽減税率が、日本の景観をも変えかねない事態にならないよう、また世界中で問題になっているプラスチック・ゴミの削減に逆行するようなことにならないようにしてほしいものです。(ケイコ)

プラスチック・ゴミが世界中で問題になっている