―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―


 腕時計クルマも好きな斉藤由貴生です。私は、現代のおかしな消費を変えるために実践を重ねながら、いろいろ研究してきました。私は30代のいわゆるバブルを全く知らない世代です。所有欲の薄い世代とは言われますが、私の場合は、むしろ価値あるものは我慢せず所有したいと考えています。そんな私の価値観を、不定期ですが披露したいと思います。

◆第30回 高級品と安価品でメリハリをつけた部屋作りをする

 ソファ、スタンドランプセンターテーブル、ラグ、本棚、ベッドフレーム、ダイニングセット……というように家の中には様々な家具が存在します。しかし、それらすべてを高級中古品で揃えるというのはあまりオススメできません。というのも実際に新品で高級家具を買っているような層だって、すべてを高級品で揃えているわけではありませんし、モノによっては安いほうが機能性が良い場合だってあります。ですから、重要なのは取捨選択してメリハリをつけることです。

 つまり、高級品は「売れるモノ」だけに絞るということ。

◆売れないものはIKEAで買うというルール

 例えば、ベッドフレームにも高級品が存在しますが、これは売りづらいモノです。ベッドフレームにおいて有名な家具は存在しませんし、モノ自体が大きいためか中古品の売買もネット上では活発でありません。それと本棚といった棚なども有名な作品がなく、「売れる」期待のできるものがありません。

 家具を「売れる」中古高級品で揃える場合、ソファ、間接照明、センターテーブルあたりがオススメです。しかも、要所要所を高級品で揃えると、部屋の雰囲気がグッと締まります。例えば、ソファはフリッツ・ハンセンで、売れないテレビ台はIKEAで買う、という組み合わせなんか良いと思います。

 また、同じコップでも、透明なコップとティーカップではティーカップのほうが差がつきやすいです。透明なコップの高級品として知られるリーデルのグラスは、おいしく飲めるという機能を売りにしています。それはそれでいいのですが、リーデルのグラスとIKEAのグラス、見た目で差がわかる人はコップマニアかソムリエくらいでしょう。一方、ティーカップのほうは、リチャード ジノリやロイヤルコペンハーゲンだと一目でわかります

 そして、それらコップだってすべてをロイヤルコペンハーゲンで揃えなくても、2つぐらいロイヤルコペンハーゲンを入れるだけで良いのです。お茶を飲む時に使う食器だけロイヤルコペンハーゲン、というのでもだいぶ幸せな気分になります。重要なのは取捨選択です。コップすべてを売れるからといって何十個もロイヤルコペンハーゲンで揃えてしまったら売るのに面倒です。

◆目につきやすいものは高級品にする

 フリッツ・ハンセンのホームページを見ると、導入事例としていろいろな素敵で高級そうな家の写真が出てきます。それらをよく見てみると、目につくのはソファやランプ。つまり、「差がつきやすいもの=目につきやすいモノ」というわけです。

 シンプルに生活しようとする時に、フリッツ・ハンセンのソファとFLOSランプ、そしてバング&オルフセンのオーディオの3点は最高です。これらこそ、売ることができるので実質部屋にないと同じ状態。しかも、この3点が部屋にあるだけでだいぶ豊かな気分になってしまいます。

 また、フリッツ・ハンセンのソファ等々はオフィスにもオススメです。近年、従業員のモチベーションを高めるために、オフィスにおける「特別な空間づくり」を目指す企業を多く見かけます。そういった企業でも高級家具が採用されていますが、それこそ「売れる」中古がオススメです。経営者として、1円でも無駄にしたくないという方はおわかりでしょうが、社員のモチベーションを高めるための高級家具を定価40万円で買うのじゃなくて15万円の中古品を買って、内装リニューアルをする際に同額で売れば、実質0円です。

 とはいえ、家具選びが難しい点は、部屋の間取りやスペース上の問題である程度限られてしまうことにあります。例えば1人暮らしのワンルームなんかは難しいでしょう。単身者にとっては、無印やIKEAは味方だと思います。そんな中にも、一点だけ価値ある家具を取り入れてみるのもいいでしょう。

斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―


フリッツ・ハンセンのロオソファ(82万5000円)