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image credit:instagram

 砂漠を走るメカメカしいオブジェのような椅子。実はこれ、電動式のユニークな移動装置なのだ。

 「プラヤクローラー」と名付けられたこの装置は、車椅子の車輪の代わりにたくさんの脚を備えたウォーキングチェアーで、ミュータントビークルという異名までついている。

 アートと科学の融合体と話題を呼んだキネティックアート、ストランドビーストから派生したディーゼルパンクな歩行椅子。その独特な動きがメディアの話題をさらっている。

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人を乗せて砂漠を歩き回る電動多脚椅子

 この変わった装置は、先日アメリカのネバダ州の砂漠で開催された大規模イベント、バーニングマンの会場で製作者のマーク・エリスさんが乗っていたもの。


 エンジニアのマークさんは、広大なブラックロック砂漠で行われる多様な活動をくまなく見て回るためにこのプラヤクローラー(The Playa Crawler)を持ち込んだという。

 プラヤクローラーは、「ミュータントビークル」または「アートカー」と見なされるタイプのキネティックアートだ。 バーニングマンで歩き回るのに自分用の面白い乗り物が欲しくなって多脚歩行型の椅子を作ったのさ。

たくさんの脚はテオ・ジェンセンの歩く彫刻がヒントに

 マークさんが作製したこの椅子の特徴は電気で動くたくさんの脚だ。

現地ではセグウェイよりも個性的!と評判だった


 その脚の接続部分は、オランダのアーティスト、テオ・ジェンセンが発明した風に押されて歩く彫刻「ストランドビースト」にヒントを得たそうだ。


 材質はアルミとスチールで、2個の電動車椅子用モーターとバッテリーを搭載。操作はジョイスティックで行う。

独特なプラヤクローラーに感激する人も続出


 なお、今回の持ち込みにあたっては会場を覆うアルカリ塩の土壌に耐える特別な仕様にしていたという。(Youtubeで公開中の制作過程はこちら)

ディーゼルパンクな移動装置。クモっぽいと言う声も

 マークさんがディーゼルパンクと称するこの椅子は、砂漠を舞台にワイルドかつ芸術的な試みが繰り広げられるバーニングマンにぴったりの乗り物だった。

ディストピアっぽい風景にマッチするレトロなメカメカしさがたまらない


 この椅子は海外掲示板でも話題になり、こんなコメントが寄せられている。

この件に関する海外の反応は...

・歩道の縁石とかの段差とかは越えられないよなぁ。

おいおいクモみたいな機械でこの国を征服する気か?

・それぞれの脚の動きは単純なんだが全部動くととんでもない絵面になるな。

トイストーリーに出てきたメカボディの赤ちゃんみたい。

・もしボストンダイナミクスがこれ系の装置を作ったらどんな世界になるんだろう…って妄想が広がる。

・ドラマや映画になった「ワイルドワイルドウエスト」のマッドサイエンティストやんけ!

・見た瞬間にバーニングマン用だと思ったわ。

 攻殻機動隊タチコマみたいなインパクトある動きはかなりのユーザーの心をつかんでいたようだ。気になるのは乗り心地だけど、来年のバーニングマンに行ったら乗せてもらえるかな?

References:laughingsquid / instagramなど /written by D/ edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52283435.html
 

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