発売から1か月を迎えたPlayStation 4用ゲームタイトル「モンスターハンターワールド:アイスボーン」(モンハン)が10月10日、第一弾となる大型アップデートを行った。再起したハンターも多くいると思うが、改めてロード時間の長さに悩むハンターもいるはず。そこで活躍するのが外付けSSD。内蔵しているHDDよりもロード時間が大幅に短縮できるとして好評で、目下、飛ぶように売れている。

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 全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」で、発売の前後で外付けSSDの販売数量を比較すると、大きく変化していることが分かる。モンハン発売1か月前の8月5日週の販売台数を1とした指数推移をみると、8月末週までは1.1を上回ることはなかったが、モンハンが発売した9月2日週は1.78倍に成長。その後も1.7~1.5の高水準で推移している。

 9月の販売数量シェアを見ると、もっとも人気なのはバッファローの「SSD-PGU3-B/NL 1TB」。次いで「SSD-PGU3-A 480GB ブラック」が入り、3位にアイ・オー・データ機器の「SSPH-UT 480GB スモーキーブラック」が続く。

 9月中は品切れの商品も多くあった。SSDメーカーの担当者も「モンスターハンターの新作が出てからSSDの売れ行きが伸び、在庫が追い付かない状況になっている」と現状を語る。

 容量別では、PS4が認識する250GB以上、480GB、500GB、960GB、1TBの製品が伸びた。特に、1万円を切り価格がこなれてきた480GBの製品は発売前後の週で比較すると、184.0%ほど伸びた。「480GBが品切れだった場合、その上の960GBを買う顧客もいたほど」(同前)と、SSDを求めるユーザーは多かったようだ。

 内蔵ではなく、外付けSSDが選ばれている理由は、設置と設定の簡単さだ。外付けSSDをPS4に接続して、「設定」メニューから「USBストレージ機器」を選択。「拡張ストレージとしてフォーマットする」を実行すれば、「設定」の「ストレージ」に表示されるようになる。

 あとは、ロード時間を速くしたいゲームを「本体ストレージ」から選んで、コントローラの「OPTIONS」を押し、「拡張ストレージへ移動する」を選択し、外付けSSDに移動させれば完了だ。

 記者もやっとの思いで購入したSSDをPS4で使ってみたところ、友人が使っているPS4 Proよりロードが速いケースが多かった。以前は、友人の方が2倍近くロードが速く、こちらは待たせてばかりで心苦しかったが、今では気を使うことなく楽しむことができる。

 また、SSDの1GBあたりの単価が下がっていることも、販売台数を伸ばしている要因になっているとみられる。18年8月は26.72円だったが、19年8月は14.70円と大幅に値下がり。19年に入ってからは価格の下落が緩やかになってきた。モンハンの今後のアップデートや他のゲームのプレイ環境も考慮すると、ぜひとも用意しておきたいアイテムだ。(BCN・南雲 亮平)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

PS4のロード時間を短くする外付けSSDの需要がにわかに増している