負傷離脱した冨安の代役CBは植田が濃厚 長友も「全然心配していない」と太鼓判

 森保一監督率いる日本代表は、15日(現地17時15分/日本時間21時15分)に敵地でカタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選タジキスタン戦に臨む。FIFAランキング115位ながら「フィジカルの能力があり、推進力もある」(森保監督)相手にどのようなメンバーを起用するのか。

 守備陣では、10日のモンゴル戦から変更があるのはDF冨安健洋(ボローニャ)が負傷離脱したセンターバック(CB)の一角だけか。タジキスタン入り初日の練習ではDF植田直通(セルクル・ブルージュ)とDF畠中槙之輔(横浜F・マリノス)、ボランチのMF板倉滉フローニンゲン)がCBの位置に入った。フィジカルと空中戦の強さ、実績を考えれば代役は植田が濃厚だ。前日練習後に取材に応じたDF長友佑都ガラタサライ)も、「植田もすごく自信を持って海外でやっている。彼の強さ、ブレない部分を見せてほしいし、僕らは全然心配していない」と太鼓判を押している。

 右足首の負傷によりモンゴル戦を後半12分で途中交代した酒井は、「腫れも引いたので大丈夫」と回復をアピール。同じサイドバックにはDF室屋成(FC東京)が追加招集されているが、敵地での一戦でピッチに立つのはやはり経験豊富な前者だろう。守護神はGK権田修一ポルティモネンセ)が、9月の国際親善試合パラグアイ戦から3試合連続でクリーンシート中。ライバルのGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)は、「ゴンちゃんはずっと無失点だし、代える理由もないと思う」と冷静に現状を分析しており、引き続き権田がゴールマウスを守ることになりそうだ。

 2ボランチは、ゲームメーカータイプの柴崎は不動の存在。ポイントはその“相棒”で、モンゴル戦で代表初ゴールを決めるなど安定した働きを見せたMF遠藤航シュツットガルト)、海外選手に当たり負けしないフィジカルを誇るMF橋本拳人(FC東京)と、どちらも状態はいい。シント=トロイデンで人工芝を経験している遠藤に中4日の試合で無理をさせないのも一手だが、負傷したアジアカップ以降は代表から離れていただけに、逆に森保監督は“連戦起用”で状態を確かめるかもしれない。

注目は右サイドハーフの人選 モンゴル戦3アシストの伊東から堂安へ変更か

 順当にいけば、2列目は3試合連続ゴール中のMF南野拓実ザルツブルク)、10番を背負うMF中島翔哉ポルト)が攻撃の軸なのは間違いない。最も注目されるのが右サイドハーフの人選だ。モンゴル戦では先発出場したMF伊東純也(ヘンク)が3アシストをマークし、MF堂安律PSV)とのポジション争いで猛アピールを見せた。しかし、アウェーでの厳しい戦いでは、これまで以上にチャンスが限られる。連係面のアドバンテージも踏まえ、“三銃士”の1人である堂安が満を持してピッチに立つだろう。MF久保建英(マジョルカ)は3枚の交代カードで、途中出場をうかがうことになりそうだ。

 1トップは、ゲームプランに大きく左右されるか。FIFAランキング上は“格上”の日本がポゼッションする時間帯は多くなりそうだが、最終ラインの酒井は「結構押し込まれる部分も多くなると思う」とタジキスタンの攻撃を警戒する。ボール奪取からのカウンターも視野に入れるならFW永井謙佑(FC東京)、パス主体での崩しならFW鎌田大地フランクフルト)か。1年1カ月ぶりに代表復帰したFW浅野拓磨(パルチザン)は、疲労で相手の動きが止まってくる後半の勝負どころで起爆剤として投入するのが効果的だろう。

 中央アジア、なおかつ人工芝という厳しい環境での一戦となるが、敵地でしっかり勝ち点3を手にしたいところだ。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

日本代表スタメン予想&布陣【写真:Football ZONE web】