ヘディング弾でカズ以来となるW杯予選3戦連発「今いるメンバーでやらないといけない」

 森保一監督率いる日本代表は、15日に行われたカタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選のタジキスタン戦で3-0と敵地で勝利した。MF南野拓実ザルツブルク)はカズことFW三浦知良横浜FC)以来、史上2人目のW杯予選開幕3連続ゴールを挙げるなど2得点と攻撃を牽引。エースのFW大迫勇也ブレーメン)が不在のなかで攻撃陣は2戦合計9得点と結果を残し、「チーム力を皆さんに見せられた」と胸を張った。

 前半をスコアレスで折り返した日本は、後半8分に左サイドのMF中島翔哉ポルト)からのピンポイントクロスを南野が頭で合わせて先制。1993年のカズ以来、26年ぶりとなるW杯予選開幕3連続ゴールの快挙を成し遂げた。

 その2分後にも南野は追加点を挙げ、慣れない人工芝のピッチで行われたアウェーゲームでチームの勝利に大きく貢献した。勝利の立役者となったアタッカーは、「チームの勝利が一番重要で、それに貢献できたことは良かった」と振り返る。

 10月のW杯予選2連戦では不動の1トップである大迫が不在。そのなかで南野はモンゴル戦に続いて得点を挙げ、森保ジャパン最多のゴール数を10に伸ばした。またタジキスタン戦では、試合途中からFW鎌田大地フランクフルト)とポジションチェンジし、スムーズな攻撃を引き出すなど存在感を発揮した。どうしても、“大迫不在”がフォーカスされがちだが、南野は「大迫選手がいないから、と僕は思っていない」と自身の見解を語る。

「大迫選手はすごくいい選手ですし、このチームの絶対的な存在だと思いますけど、そういう選手がいないなかで今いるメンバーでやらないといけない。今いるメンバーもベストのメンバーだと思うし、そういう意味では総力戦で勝てたのは、チーム力を皆さんに見せらたんじゃないかなと思います」

 今季はザルツブルクでもUEFAチャンピオンズリーグで強豪リバプールから得点を挙げるなど、ゴールゲッターとして覚醒している南野。森保ジャパンの攻撃の軸としてより地位を固めるW杯予選2連戦となった。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

日本代表の南野拓実【写真:AP】