「おだてる」と言っても、彼をいいように利用することが目的ではありません。

人はやっぱり、褒められたりよろこばれたりすると「またしてあげよう」と思いますよね。

今回紹介する作戦のポイントはただひとつ。あなたがうれしいと思っている事実を、ただ“伝える”。

それだけです。でも、それだけで愛が深まっていくのはどうして?

心理士である筆者が、そのからくりも合わせてご紹介していきたいと思います。

良いところを話題に出す

単純なようで効果的なこの作戦。やって欲しいことをしてくれた、これからも続けて欲しいことをしてくれたときには、必ず、感謝やよろこびとともに取り上げます。

こう書くと「そんなことか……」と思うかもしれませんが、案外見落としがちなんです。

たとえば、旦那さんが会社を出るタイミングで「いまから帰る」と連絡をくれたとします。

「ハイハイ」とスルーしがちですが、帰ってきてから「連絡ありがとう。おかげでご飯のタイミングばっちりだったよ」と伝えたらどうでしょう?

彼の連絡が、あなたにとって「良かった」ということが彼に伝わりますよね。

双方にとってメリットしかありません。この“伝える”機会を“作る”ことが大切なのです。

ほかの人と比較してみる

たとえば、彼が食事の用意をしてくれたときに、感謝に沿えて、「〇〇さんの彼は絶対そんなことしてくれないって言ってた」と話題に出してみてください。

男性は競争心が強いので、他の男性より秀でていると言われると、やはりうれしくなってしまうもの。「これからも続けよう」と思ってくれるのではないでしょうか。

ただ、あまりしょっちゅうこの作戦を使っていると、「こいつ人と比べてばかりだな……」「同じテンションで、俺のことも人に言ってる?」と思われてしまうことがあるので、乱用は厳禁です。

「そういうところ好き」

一般的には「良い」わけではなくとも、自分にとって心地よいことってありますよね。この場合は、無理に褒めようとするとイヤミっぽくなってしまうので、「そういうところ好き」と伝えるのが効果的です。

たとえば、世間では靴下を脱ぎっぱなしにするような旦那さんに対する風当たりは強いですが、几帳面すぎると疲れるという方も多いはず。

あなたが「ズボラなくらいがちょうどいい」と思っているなら、「私も楽でいられるから、そういうところ好き」という伝え方ができます。

彼の良いところをあなた視点で評価でき、なおかつ“器が広い”と感じてもらえるので、一石二鳥な作戦となるはずです。

おわりに

おだてると言うと、なんだか悪い作戦のようですが、それは心がこもっていない場合の話。

彼がしてくれたことを、あなたがよろこんでいるのなら、それを伝えない理由はありません。

良いところをどんどん伝えれば、それは、彼にとってもあなたにとっても、幸せのきっかけとなるはずです。

(矢島 みさえ/ライター)

(愛カツ編集部)

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