ブリヂストンは、ゴムと樹脂を分子レベルで結びつけた世界初のポリマーの名称を、「SUSYM(サシム)」に決定した。これにより「SUSYM」の認知拡大を図り、次世代ポリマー素材として応用することを通じて、タイヤ材料としての枠組みを超えた多様な分野への貢献を目指す。

「SUSYM」は、ブリヂストンが2018年5月に発表した「High Strength Rubber※1」をさらに進化させたもの。従来のゴムよりも高強度・高耐久であるとともに、(1)穴が開きにくい(耐突き刺し性)、(2)治る(再生・修復性)、(3)低温でも強い(低温耐衝撃性)などの性能が飛躍的に向上している。

https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2018051702.html

(1)穴が開きにくい(耐突き刺し性)  局所的に強い力を加えて変形させても壊れにくく、高強度なゴム材料や、タイヤ材料以外にも様々な用途が期待される。
(2)治る(再生・修復性)  穴が開いてしまった場合でも、熱を加えると簡単に穴を治すことが可能。一度壊れても何度でも再生可能な新たなゴム素材としての活用が期待される。
(3)低温でも強い(低温耐衝撃性)  従来のゴムは、低温環境下では硬く脆くなってしまうため、叩くと簡単に壊れてしまう。一方「SUSYM」は低温でもしなやかさを保つことができるため、叩いても壊れにくくなっている。これにより、「SUSYM」は低温で使用される素材として役立つ可能性がある。

 この3つの性能において、ゴムのしなやかさと樹脂の強さを両立しながら、それぞれの特性を自在に引き出すことができ、タイヤ以外の様々な分野への親和性が高く、実社会との共生(Symbiosis)可能な革新的な材料であるとブリヂストンは考えている。また、従来のゴムより高強度・高耐久のため、より少ない材料使用量でタイヤに求められる様々な性能を達成可能であることや、再生可能であるため、環境調和(Symphony)型の新素材として持続可能な社会(Sustainable)へ貢献していくことが期待される。

「SUSYM」の名称は、これらの期待を込めて、Sustain(持続させる)、Symphony(調和)、Symbiosis(共生)より造られている。この素材が社会において期待されることと結び付けた名称とすることで、認知拡大を図っていく。

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