27歳にして家づくりを体験した、ライター兼WEBデザイナーの堀本一徳さん。
堀本さんが購入したのはいわゆる「注文住宅」で、土地から外観、内装まで自由に決められるのが魅力なのですが、だからこそ「予算(お金)」と「理想」のバランスに苦労したといいます。
家づくりのステップを考えると、土地と建物の予算配分はまず悩むところではないでしょうか。
そこで今回は堀本さんに、土地と建物、どちらにお金をかけるべきと考えたのかを話してもらいました。それぞれにお金をかけるメリット、デメリットを考えながら決めたそうです。

注文住宅でお金をかけるべきは土地?それとも建物?

土地にお金をかけるメリット・デメリット

宅地

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まずは、土地にお金をかけるメリット、デメリットを見ていきましょう!

メリット

駅や学校、病院の近くのように、人気の高いエリアほど地価は高くなりますよね。土地にお金をかければこうした人気の高い、利便性の良いエリアも選びやすくなり、自由な土地探しができます。
また、土地に寿命はないので何年、何十年と住み続けても価値がゼロになることはありません。むしろ、再開発や人口増加で購入時より地価が上がることも。土地には資産価値があるのです。

デメリット

人気の高いエリアは坪単価も高いわけですから、いくらお金をかけるといってもあまり広い土地は望めません。だからといってあえて坪単価の安く、広い土地にするとその後の維持、管理が大変です。
その上、土地にお金をかけると、それだけ建物にかけられる予算が少なくなります。いくら人気のエリア、広い土地を購入できても、建物のグレードを妥協しては、せっかく注文住宅にしたのにもったいないですよね。

建物にお金をかけるメリット・デメリット

LDK

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次に、建物にお金をかけるメリット、デメリットを確認していきましょう!

メリット

当たり前ですが建物はお金をかけるほど間取りも、内装も、設備も自由度が増します。趣味の部屋を加えたり、キッチンに高価なオーブンを設置したりと「理想の家」を実現しやすくなるのです。
さらに、建築業者も選びやすくなります。例えば、全国規模のハウスメーカーはサポート力と保証面で安心できる反面、坪単価の高いことがネックなのですが、予算に余裕があれば選べるでしょう。

デメリット

建物には土地とは違って寿命があります。中古物件をチェックすると分かりますが、築年数が経っている物件ほど販売価格は安くなるもので、一般的に20年も経過した物件(木造の場合)の価値はほぼゼロです。
また、建物にお金をかけすぎると、気に入った土地があっても予算的に購入できないかもしれません。こだわりの一軒家を建てられても、不便な土地に何十年も住みつづけるのは大変ですよね。

結論:我が家は建物にお金をかけました!

設計図

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結論として、私の場合は「建物」にお金をかけることにしました。
というのも、私の住まいは地方なのでそもそも地価が安いのです。それこそ都心部に比べて1/2~1/3ほど。十分な広さの土地を購入しても、建物にお金をかけられるだけの余裕がありました。
ただ、都心部のような人気のエリアに住むとなればそうはいきません。
では、どうすれば良いのかというと、まず「妥協できない点」を明確にしましょう。土地であれば広さや立地、建物であれば間取りや設備など妥協できない点が明確であれば、他で予算を削れます。
何十年も住み続ける大切な我が家ですから、十分に悩み抜いて、納得した上で決めてくださいね。

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