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 一緒に住んでいるペットが、迅速に災害危機を感知し知らせてくれたことによって、一家が救われるというケースは往々にして良くある。

 今回アメリカのサウスカロライナ州で、火事に気付いた一匹の犬が、睡眠中だった飼い主を目覚めさせ、無事に避難させた。

 残念ながら家は半焼してしまったが、かけがえのない命が救われたことは何物にも代えがたい。後の取材で、男性は自分を救ってくれた愛犬への感謝の気持ちを露わにした。

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真夜中の火事に飼い犬が気付く

 10月7日午前1時頃、サウスカロライナ州ビューフォートで一人暮らしをしているブライアンランドさんは、飼い犬カーリーが鼻で自分の体を押していることに気付いて、目を覚ました。

 この時、自宅では火災が発生しており、カーリーは睡眠中の飼い主に危険を伝えようと、鼻を使って必死にランドさんを押し続けていたのだ。

 ベッドから立ち上がり歩こうとしたランドさんは、廊下に出たところで既に煙が充満していることを知り、窓からは炎が大きく上がっているのを見た。

 慌ててカーリーと一緒に外へ避難し、すぐに911へ緊急通報。地元消防署「City of Beaufort/Town of Port Royal Fire Department」が消火活動に駆け付け、燃える家の中からランドさんの大切な所持品をなんとか救出し、炎を鎮火させた。

 ベトナム戦争時代に米陸軍に仕えていたランドさんにとって、当時に得た複数のメダルはかけがえのない大切な記念品だったのだ。

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 しかし何より、愛犬によって一番大切な命が救われたことに喜びを露わにしている。

賢明な犬の迅速な行動が飼い主の命を救う

 同消防署は、フェイスブックにこの一件を投稿し、「男性のよき親友とされる犬が、火事から飼い主を見事に救いました」と綴った。

 時に、家族を救おうとして自ら炎の犠牲になってしまうペットの悲劇が伝えられるが、どんなケースでも、動物たちは人間にその危険をいち早く知らせようと懸命になってくれることは疑いない。

 今回、救われた命が自分一人だけではなかったことに安堵したランドさんは、後のメディアの取材でこのように語った。

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カーリーとは3年前に動物保護施設で出会いました。その時、私は小型犬を探して施設を訪れたのですが、カーリーは初めて出会った私をすぐに“選んでくれた”のです。

きっと、私に何か特別なものを感じてくれたのでしょう。

もし、カーリーに起こされなければ、天井が落ちてきて私は潰されていたかもしれません。家は見る影もなくなってしまいましたが、賢明なカーリーの行動が私の命を救ってくれたことに、とても感謝しています。


References:Fox Newsなど / written by Scarlet / edited by parumo 全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52283533.html
 

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