JALが初めて導入するボーイング787-8型機の国内線仕様機。国際線ではなじみ深い同型機、外観は同じですが、機内には「国内線」仕様ならではの違いも見られました。機内設備や座席も、最新のものを装備します。

国際線仕様機との違いは「機内」にあり

JAL日本航空)が2019年10月16日(水)、国内線仕様で新造されたボーイング787-8型機(機番:JA846J)を報道陣に公開しました。JALボーイング787-8型機は、国際線仕様機が25機(2019年6月時点)運航されていますが、国内線仕様機は今回が初です。

外観は国際線仕様機のボーイング787-8型機と同じで、国内線仕様機用の改修もないとのことですが、機内には国内線仕様機ならではの違いがみられます。

国内線仕様機の普通席は、国際線仕様機のエコノミークラスと比べて、1席横に多い配置。国際線仕様機のエコノミークラスは横2-4-2列の配置ですが、国内線の普通席は横3-3-3列です。

また国際線仕様機のJALボーイング787-8型機では、最後部に化粧室がないレイアウトが特徴的ですが、国内線用仕様機では最後部にも化粧室を備えます。

客室は「日本の伝統美」がテーマ

客室の仕様は、JALが2019年9月から投入しているエアバスA350-900型機と同様のもの。機内デザインは「日本の伝統美」がテーマといいます。

座席数は291。座席もエアバスA350-900型機と同じ仕様で、全座席に個人用モニターと電源コンセントを装備しているほか、無料の機内Wi-Fiも使用可能です。

個人用モニターのビデオプログラムは、途中で中断して飛行機を降りても、次回搭乗時にその続きから見られる機能を装備。中断時に発行される「レジュームコード」を次回搭乗時に打ち込むことで、可能になっています。なお、エアバスA350-900型機に装備されている「機外カメラ」は未搭載とのこと。

クラス編成は3クラス。ファーストクラス(6席)は横2-2-2列、クラスJ(58席)は2-2-2列、普通席(227席)は3-3-3列の配置が基本です。

ファーストクラスは国内線最大級の画面 羽田~伊丹線でデビュー

ファーストクラスはソファをイメージし、国内線で最大級という15.6インチのモニターを装備。可動式のディバイダ―(仕切り板)も設置されているほか、電動マッサージ機能も備わっています。

クラスJは、角度を自分の好みに調整できるフットレストを装備。普通席はヘッドレストを上下に動かすことができ、体に合わせた調整が可能です。

JALでは国内線仕様のボーイング787-8型機を、ボーイング767型機の置き換えとして、10月27日(日)の羽田~伊丹線から1日3往復(6便)で投入の予定。飛行時の低騒音性から、市街地を低空飛行する伊丹発着線でのデビューが決まったそうです。また羽田~福岡線についても、12月20日(金)から同型機を投入する計画です。

なお、JAL国内線仕様のボーイング787-8型機をあと3機投入する予定で、計4機での運航を計画しているといいます。

JAL国内線仕様のボーイング787-8型機(2019年10月16日、乗りものニュース編集部撮影)。