インド在住の70代女性が今月12日、帝王切開により妊娠30週で超低出生体重児を出産した。女性は75歳と伝えられており、年齢が証明されれば世界最高齢で出産したことになる。

インド北部ラージャスターン州コーターの私立病院「キンカー・ホスピタル(Kinker Hospital)」で12日夜、自称75歳のプラバ・デヴィさん(Prabha Devi)が体重約600グラムの女児を出産した。プラバさんは妊娠30週だったが、肺の1つが虚脱状態で身体も衰弱しており、医師らは帝王切開による出産に踏み切った。

『The Sun』によると、プラバさんの夫は80歳で2人の間には養子がいるが、どうしても血の繋がった子供が欲しいと体外受精を選択したそうだ。

プラバさんの担当医であるアブヒラシャ・キンカー産婦人科医は、プラバさんの出産について次のように語った。

「プラバさんは老齢で持病を抱えていたため、出産の4~5日前に入院しました。検査の結果、妊娠による合併症が見られ、このまま妊娠を継続すると母子ともに危険であったため帝王切開に踏み切りました。プラバさんの肺の1つは虚脱しており、手術はリスクが大きかったのですがなんとか乗り切ることができました。」

「赤ちゃんは誕生後すぐ呼吸器に繋がれ、新生児集中治療室に移されました。その後の経過は順調ですが、体重が約1500グラム(3.3ポンド)になるまで病院でのモニターが続けられます。」

「プラバさんは自称75歳と話していますが、今のところ彼女の年齢を証明する書類は提出されていないようです。見た目は72歳から75歳といったところでしょうか。年齢や体調を考えれば、プラバさんが6か月以上も赤ちゃんを身ごもっていたことさえ驚きです。」

プラバさんは15日に退院しており、赤ちゃんにも今のところ目立った問題はないようだ。

インドでは出生証明書がないことは珍しくなく、年齢が確認できないことが多い。プラバさんの年齢が確認できればギネス世界記録となるが、同記録の年齢確認には出生証明書、国勢調査記録、病院の書類が必要で、情報の真偽を確かめるためにインタビューも行われるそうだ。

ちなみに先月5日には、同じインドエラマティ・マンガヤマさん(自称74歳)が双子の赤ちゃんを出産し注目されたが、エラマティさんの年齢も未だ確認できていないという。『Insider』は、エラマティさんが出産直後に体調を崩し、肺の感染症に罹ってしまった夫のヤラマティ・シタラマ・ラジャラオさん(80)と一緒に集中治療室で治療を受けていたことを明かしており、双子の世話は親族に託されていたと伝えている。

現在の世界最高齢出産のギネス記録は、66歳と358日で双子の男の子を産んだマリア・デル・カルメン・ボウサダ・デ・ララさん(Maria del Carmen Bousada de Lara)で、2006年12月のことだった。マリアさんは当時シングルで、自身の年齢を偽ってアメリカの病院で体外受精を受け、スペインの病院で帝王切開により出産したが、2009年7月にはがんで亡くなっている。

相次ぐ高齢出産のニュースを受けて、SNSには「体外受精には年齢制限を設けるべき」「子供がかわいそう」「子供が歩く頃には、親はいないんじゃないの?」「医者は名声と金のために危険を冒すのか」「最近の高齢出産はインドばかり。社会的プレッシャーなんだろうね」「親の都合。子供の将来は考えていない」といったコメントがあがっている。

画像は『The Sun 2019年10月16日付「LABOUR OF LOVE Woman, 75, gives birth to her first baby weighing just 1lb 8oz after undergoing IVF treatment」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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