イジメ(CraigRJD/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

TOKIO松岡昌宏が主演を務めるドラマ『死役所』(フジテレビ系)の第1話が16日に放送。原作の同名コミックではリアルな人間模様や所々に現れるグロテスクな表現が多い本作だが、ドラマでもその部分がしっかりと描かれていることに対し「テレ東でこれを再現するとは」と大きな話題を呼んでいる。

■『死役所』とは?

老衰、事故、他殺…さまざまな理由でこの世を去った人々が最初に訪れず場所「シ役所」。あの世とこの世のはざまにあるというその役所は、死後の世界へ向かう際の手続きを行う場所である。

キーパーソンとなる女子大生の死者・三樹ミチル黒島結菜)、そしてシ役所職員のシ村(松岡)を中心に訪れる死者たちの生前の物語が紡がれていく。

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■いじめにより自殺した少年

第1話では同級生にいじめられ、苦悩の末に自殺した鹿野太一(折山尚太)がシ村に説明を受けながら手続きを行っていた。シ役所の資料は名前や享年などの基本情報のほか、「死因」を記入する欄が設けられている。

そこに戸惑いながらも「いじめ」と書き込んだ太一は、シ村にもう少し詳しく説明するよう告げられる。

■少年の壮絶な過去

太一が中学生になった頃、母親が再婚。新しい父親と馴染めずにいた上、学校では牛尾をはじめとする同級生たちに激しいいじめを受けていた。その内容はトイレでズボンを脱がされ写真撮影、その様子をSNSに投稿される、またあるときは数万の現金をカツアゲされるなど壮絶なものだった。

太一は学校にも家庭にも居場所がないと感じ自宅であるマンションから飛び降り自殺を敢行する。自身の身に降りかかった出来事をつづった日記はつけていたものの、遺書は書かなかったという。

■いじめの首謀者を殺害したのは…

楽になりたくて自殺をしたのに、何故ここまで書かなければいけないのだと納得のいかない太一に、シ村は「成仏するために必要な手続きですから」と静かに声をかけた。過去のトラウマに耐え切れなくなった彼は、死んでいるにも関わらずトイレに行くと嘘をつき、しばらく一人で考え込んでしまう。

すると、そこに自分を死に追いやった張本人である牛尾が現れた。互いに錯乱するふたり。聞けば牛尾も既に死亡しており、「お前の父親に殺された」と大声を張り上げているではないか。無関心だとばかり思いこんでいた父親は、太一の自殺後に彼を殺害したのだという。

資料を期限内に提出しなければ、「冥途の道」で永遠にさまようことになる規定があると知ったふたり。牛尾は太一に、自分が殺された罰として永遠に彷徨えと捨て台詞を吐き捨て、どこかへ行ってしまった。

■決断とその後

家族の優しさを初めて体感した太一は、なんとか父親にもう一度だけ会えないかと懇願する。しかし、それが不可能であることを知ると、もし父が将来この役所に来たのなら「お父さんともっといろんな話したかった」と伝えてくれないかとシ村に告げる。

その後、地獄行きとなった牛島、そして成仏への道を選んだ太一。シ村は「14年7か月と14日、お疲れ様でした」と彼の生きた年月を口にし、「お気をつけて」と見送るのであった。

■視聴者からは好評

第1話から重苦しく、心が痛む展開なだけにSNSでは多くのファンが「大号泣してる」「色々と考えさせるようなドラマ」と称賛した。

また、死んだ瞬間の姿でシ役所にやってくる死者たちの形相も原作に近いと好評で、「グロい」「衝撃的」といったコメントが相次いでいる。

近日世間を騒がせているいじめ問題も相まって、見入ってしまった視聴者も数多く見受けられた第1話。次回はどのような死者が、どのような「生き様」を見せてくれるのか。期待して待ちたい。

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(文/しらべぇ編集部・AKO

『死役所』いじめで自殺した少年 死後の世界で知った“その後”に涙