佐野勇斗が主演を務めるアクションスペクタクル時代劇「里見八犬伝」が10月17日に東京・なかのZEROで開幕。当日の上演前に主演の佐野と犬士を演じる面々が公開ゲネプロを行った。

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■ 佐野勇斗「舞台ってこんなに楽しいんだ」

舞台「里見八犬伝」は、知勇に優れ、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌8つの玉に導かれた8人の勇猛果敢な犬士(剣士)たちの物語。8人が出会い、立ちはだかる悪霊集団に果敢に挑み、戦いの末に悪を打ち滅ぼしていくという滝沢馬琴原作の壮大な歴史ドラマで、映画監督、故・深作欣二の代表作としても知られる。

今回制作されるのは、鈴木哲也脚本、深作健太演出による舞台版。ゲネプロ前の囲み会見には、犬塚信乃役の佐野に加え、犬飼現八役の結木滉星、犬川壮助役の松田凌、犬田小文吾役の岐洲匠、犬江親兵衛役の神尾楓珠、犬坂毛野役の塩野瑛久、犬村大角役の上田堪大、犬山道節役の財木琢磨の“八犬士”と深作健太氏が顔をそろえた。

舞台「里見八犬伝」は、原作「南総里見八犬伝」発祥の地である千葉・館山で初日を迎えるはずだった。だが、10月14日の初日が台風19号の影響により中止に。東京公演初日である17日が舞台の開幕となった経緯があった。

館山公演が中止になったことについて、佐野は「館山に足を運び、館山の皆さんの『里見八犬伝』への愛を感じていたので、ぜひ見ていただきたかった」と悔しさをにじませながらも「今回初めて座長を務めさせていただきます。最初は不安でしたが、深作さん、キャストやスタッフのみなさんに支えていただき、『舞台ってこんなに楽しいんだ』と思てる作品となりました」と笑顔を見せた。

犬飼源八役の結木は、公開中の映画「下忍 赤い影」と11月15日公開の主演映画「下忍 青い影」で琉球武術の使い手を演じており、本格的な殺陣アクション作品への出演が続いている。そんな結木も「館山の皆さんを勇気づけられるような作品をお届けしたい。まずは僕らが精いっぱい楽しみたいと思います」と誓うなど、出演の面々からはそれぞれ台風19号の被災者への思いがにじむコメントが寄せられた。

2012年の「里見八犬伝」初演(主演・山崎賢人)時から演出を務める深作氏は、「2012年に震災からの復興をテーマに幕を開けた『里見八犬伝』。今回で4回目の公演になります」と作品に込めた思いをあらためて口にし、「今回のキャストは本当にすばらしい。芝居全体のクオリティも上がっている。早く全国に届けたいです」と意気込んだ。

舞台「里見八犬伝」は21日まで東京公演、その後11月2~3日に大阪公演、12日に福岡公演、23~24日に名古屋公演、11月30日12月8日までふたたび東京で上演される。(ザテレビジョン

初座長舞台に気合いをみなぎらせる佐野勇斗