日本の農産物は、中国では非常に高価だが品質が良いと高く評価されている。中国メディアの今日頭条は15日、「日本の農業は何を極めているのか」を紹介する記事を掲載した。

 記事によると、「日本の極めた農業」には4つの面があるという。1つ目は、「家族で経営する有機農業」で、あるりんご園ではたい肥の50%が自家製で、農薬の使用も非常に少ないと紹介した。稲作も家族で作っていることが多く、化学肥料の使用が少なく、有機たい肥を多く使用しているので「労働コストは中国の6倍」と多いが、質が高くおいしいコメができると称賛している。

 2つ目は、「近代的な植物工場」で、記事の中国人筆者は自身が訪問した農業・畜産の総合展「農業Week」と、三重県にある太陽光でミニトマトを栽培する大規模植物工場を紹介し、農業が近代化していることを称賛。この工場は国内最先端の技術を導入していて非常に清潔で、作物だけでなく土さえも汚染しないので、地下水が安心して飲める、と農業をいかに「極めている」か伝えている。

 3つ目は、「のこぎり工場もりんごの木も長寿」だと紹介。のこぎりりんごでは全く分野が違うが、どちらも真摯な職人気質という共通点がある。りんごの木は中国では普通寿命が30年、日本では50年ほどだというが、日本には「人を育てるように手間暇かけてきた」おかげで93歳という長寿になったりんごの木があると感嘆している。

 最後に、日本には「農産物直売所」が多いことを紹介。中国にはないこととして、パッケージに生産者の名前や写真が見られることに着目、「消費者は安心して購入できる」と驚いている。

 筆者は結論として、「中国の農業の足りない点は、日本から学ぶべき」と訴えている。これまでも中国は日本から農業を学んできたが、「盲目的」だったと記事は反省している。農薬や品種を表面上真似てそのまま導入するばかりで、農業に最も必要な「根」や「魂」は学んでこなかったという。他人の真似は中国の長所でもあり欠点でもあると言えるだろう。日本で開発された新品種が中国や韓国で流出するという事態も起きている。中国の農業にはぜひこの「根」の部分を学んでほしいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

我が国は日本の農業を表面だけ真似てもだめだ!「根」や「魂」を学ぶべき=中国メディア