爆弾が至近距離で爆発したせいで、両脚、そして男性器を丸ごと失った男性がいる。幸いにも亡くならずにすんだが、男性はその後すっかり希望を失いふさぎがちに。その男性が非常に難しい男性器移植手術を受け成功したとして、今の気持ちなどを明かした。
■大怪我により自信も喪失
アメリカ軍に在籍し、アフガニスタンで働いていた30代の男性がいる。
しかし今から9年前、男性は道端に仕掛けられてあった爆弾に気付かず踏んでしまったことで、両脚、男性器、さらには腹壁の一部を一瞬で吹き飛ばされた。
それでも命を落とさずにすんだ男性は、傷が癒えるのを待ち義足を使用するように。だが「両脚より、男性器を丸ごと失う喪失感のほうが大きかった」という男性は、両親など限られた人にしか事実を明かすことができずにいたとのこと。
自分の皮膚などを使う陰茎形成術の可能性を示されたものの、気持ちはふさぎがちだったという。
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■脳死ドナーの男性器
しかし2018年になり、脳死ドナーの男性器をそのまま切除し男性に移植することを医師団が決定。「移植を受けて男性器を得なければ死ぬまで欠陥人間だ」と思いつめていた男性を救おうと25人の医師団が手術を担当し、14時間もかけ男性器を移植した。
「男性器の色が戻るまでうまくいったとはいえない」として経過を慎重に観察した医師団だが、その後に期待通りの回復をみせ、成功を喜んだという。
■精巣は移植せず
この手術で男性器を得た男性だが、精巣は移植してもらわなかったとのこと。
ドナーの精子が関わる部分のため「倫理的な問題が発生する可能性を考慮した末の決断だった」というが、男性は今後も子供は作れないため「子供がいる家庭を望む女性とは恋ができないかもしれない」と考えることがあるという。
■男性の今
それでも「移植手術を受けて本当に良かった」という男性は、今では立ったまま排尿できるほか、以前と同じではないものの「触ると反応するまでになっている」という。
医師団の尽力とすぐれた技術、そしてなによりドナーのおかげで人生の質が向上したという男性。ずいぶん明るくなったという男性は、男性器だけでなく、前向きに生きるために必要な希望も得たようだ。
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