10月20日(日)よりスタートする“家族で楽しめる!”を追求したノンフィクションエンターテインメント枠「日曜THEリアル!」(毎週日曜夜8:00-9:54、フジテレビ系)。

【写真を見る】悲劇に襲われた新婚夫婦

初回は、実際の裁判映像や証言を手掛かりに事件の謎に迫る人気シリーズ「世界法廷ミステリー」が登場。第12弾となる今回は「魔女の微笑(ほほえみ)」として、難解な事件の真相に迫る。

今回WEBサイト「ザテレビジョン」では同番組を事前に視聴し、オリジナルレビューで番組の魅力を伝える。

■ 息子2人を殺したのはセレブ母?

1996年、アメリカ・テキサス州で会社経営をしていたセレブ一家を何者かが襲撃し、6歳の長男と5歳の次男が命を落とした。

母親のダーリー・リン・ルティアナイフで切られ病院に運ばれたが命を取り留めた。2階にいた生後7カ月の赤ちゃんと父親は無事だった。ダーリーによると犯人は白人の男だったという。

事件の8日後、退院し、子どもたちの墓参りにいった母・ダーリー。そこに地元のテレビ局1社が居合わせ、カメラを回した。

なんと彼女は、笑みを浮かべていた。これを機に、ダーリーに疑惑の目が向けられる。彼女は金遣いが荒く、両手に10個の指輪をはめていたり、豊胸手術を施したりと、ぜいたく三昧な暮らしをしていたことが明らかに。

その一方で、夫と共に経営していた会社は苦境に陥っていたことから、子ども2人を殺害することで生活費を浮かせ、偽装工作のため自らを傷つけたのではないかと疑われた。

しかし、殺害された子どもの父親でもあるダーリーの夫は疑惑を完全否定する。ダーリーの笑みに隠された、驚くべき真実に迫る。

■ 新婚夫婦を襲った悲劇

1986年、アメリカ・ロサンゼルス郊外の高級マンションの一室で女性が銃殺された。

殺害されたのは、結婚3カ月の新妻シェリー・ラズムセン。部屋は荒らされ、ガレージに止めてあった高級外車がなくなっていたことから、警察は高級マンションを狙った強盗殺人とみて捜査を開始した。

しかし一方で、彼女は無言電話や何者かの視線を感じるなどストーカーに悩まされていたと遺族は訴える。

捜査は行き詰まり、事件解決には至らず、シェリー殺人事件は迷宮入り、“コールドケース”となった。

事件発生から23年たった2009年、突如遺族の元に届いたのは、事件解決の知らせだった。

未解決事件を担当した4人の刑事が、シェリー殺害事件を再捜査したという。シェリーを殺害したのは誰だったのか。裁判で明かされた驚きの動機とは。捜査チームが導き出したのは、想像できない結末だった。

今年、この事件の全容を記した著書が発売され大きな注目を集めている。番組は、事件を解決に導いた4人の刑事のリーダーだった捜査官のインタビュー取材に、海外メディアとして初めて成功した。

警察のずさんな捜査や思い込み捜査、誤認逮捕などが日本でもたびたびニュースになるが、

一つ目のミステリーに登場する息子2人の殺害容疑をかけられたセレブ母・ダーリーも、そんな人間のミスに惑わされた一人なのかもしれない。

悲劇の母親から一転容疑者になった彼女が疑われたきっかけは、子どもたちの墓前で笑みを浮かべていたことや、贅沢三昧な暮らし。私自身もVTRを見ている間、「ダーリー、怪しいな」と思っていた。

しかし、彼女の微笑みの理由が分かると状況は一変。にやけていたのか、必死に取り繕った笑顔だったのか…。その真実に胸を打たれた。

そして、迷宮入りだった「シェリー殺人事件」。番組ではVTR冒頭に6人の容疑者が提示され、状況を整理しながら見ることができるので、実際に起きた事件を“考察”しながら楽しめる。

ミステリー小説やドラマが好きな私も推理しながら見てみたが、まさに事実は小説より奇なり。全くもって当たらなかったし、その犯人や動機、行動にただただ呆然とするばかりだった。

ちなみに、スタジオには朝日奈央やアンミカ伊集院光カズレーザー長嶋一茂古市憲寿がゲストで登場するが、この中の一人が“ブル”な名推理を披露する。VTRが進んでいくにつれ、その推理通りに進む展開にドキドキしてしまった。

ドラマや小説より不可解な実際に起きた事件。すでに解決しているからこそできる推理を楽しんでほしい。(ザテレビジョン

10月20日(日)に日曜THEリアル!「世界法廷ミステリー〜魔女の微笑〜」が放送される