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 親の気を引こうとして、仮病を使ったり余計な駄々をこねたりする人間の子供がいるが、どうやら犬にもその傾向があるようだ。

 劣悪な環境で育ったところを救出され、暖かい家庭に引き取られた一匹のヨークシャー・テリアは、現在は家族のみんなに惜しまない愛情を注がれ、たっぷりと甘やかされている。

しかし、家族が飼っているもう一匹の犬には、どうにも時々ジェラシーを感じてしまうのだ。

 そこで、ちょっぴりやきもち焼きな犬は、もっと家族の気を自分に引こうと賢明なアイデアを思いついた。

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救助されて幸せに暮らすチューウィー

 ヨークシャー・テリアのチューウィーは、生まれた時から子犬工場でケージに閉じ込められて6年間過ごしてきた。

 救助された後は今の家族の元へ引き取られ、とても可愛がられて暮らしている。


 しかし、過去の経験がトラウマになっていたのだろう。当初、小さなチューウィーは全てに対して怯えていたそうだ。

 チューウィーにもっと自信を持ってもらおうと、惜しみない愛情を注ぎ、労わり、大切にしてきたおかげで、今チューウィーはとても勇敢な犬になった。

 と、同時にちょっとした悪知恵も働かせるようになったのだ。

かまってほしくて怪我したフリ

 チューウィーを飼っている家族のひとりであるリッキー・ペレズさんによると、チューウィーは、どうやら家族が飼っているウィラというもう一匹のヨークシャー・テリアに時々ジェラシーを感じるのだそうだ。


 リッキーさんの祖母は、チューウィーよりも少し小柄なウィラをよく抱っこするという。しかし、それを見たチューウィーは自分だけをかまってほしいと言わんばかりに、ある行動に出た。


祖母がウィラを抱っこしていたら、チューウィーが脚を引きずり始めたんです。怪我をしたふりして、前脚をちょっとあげて歩いて、周りの気を引こうとするのがミエミエで。

でも、祖母がウィラを置いてチューウィーを抱っこすると、チューウィーは満足そうにしています。(リッキーさん)

怪我したフリが健気でいじらしく、キュート

 リッキーさんいわく、チューウィーはウィラがその場を去るとピタリと脚を引きずるのをやめ、完全に元通りの元気いっぱいな姿になるそうだ。

 周りから見て、チューウィーが怪我をしたフリをしているのは明らかだが、その理由が家族の気をより一層引きたいがためのものということもじゅうぶんわかっているために、家族にとっては健気でいじらしいチューウィーがやっぱり可愛いのだ。


明らかにフリなのですが、家の中をぐるぐる回って一生懸命「かまってほしい」アピールをしてくるので、こちらも思わず抱き上げて、「本当に大丈夫か」と確認せずにはいられないのです。(リッキーさん)

 チューウィーは、生まれた時から劣悪な環境に置かれていた。ハードなスタートを切ったチューウィーだからこそ、今の幸せな家庭ではめいっぱい甘えたいのだろう。

 「大袈裟であっても、多少は大目に見てあげなければ」とチューウィーに優しく接する家族もまた、素敵な人たちであることは間違いないようだ。

 キュートなチューウィーの姿は、インスタグラムアカウント『snacktimechewie』でもたっぷりと閲覧できる。

written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52283675.html
 

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なるほどこうすればかまってくれるのか。怪我したフリして家族の注意を引こうとする犬が、なんとも健気でいじらしい件