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photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

もくじ

ブッシュ類をやるなら、まずタイヤ
職人さんが語るミシュラン
パイロット・エグザルトPE2の第一印象

ブッシュ類をやるなら、まずタイヤ

シャカヨン号の車検は、細かなやるべきことが多かった。本丸であったブッシュ類の交換まで、たどりつけなかった。

しかし有益なアドバイスをいただいた。「ブッシュの前に、タイヤ交換を」。これでずいぶん乗り味も変わるらしい。

なんとか車検整備費用(およそ50万円)を払い終えた。次はタイヤ交換だ、となった。

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シャカヨン号(1979年ポルシェ911 SC)のタイヤサイズは以下のとおり。

前 :205 55 16
後ろ:225 50 16

これに合うポルシェ認証タイヤは、3種。

コンチネンタル:コンチ・スポーツ・コンタクト
ミシュラン:パイロット・エグザルトPE2
ピレリ:Pゼロ・ロッソ

「認証タイヤ」以外の選択肢もあるだろう。が、まずは認証タイヤを使ってみて、本当に認証タイヤである必要があるかを知りたい。

いち消費者として体験してみる必要があると思った。

同時に、上記3種の銘柄から、経験的な「イメージ」はある。あの銘柄はスポーティで、あれはコンフォートより、というふうに。

しかし今回は、その考えも捨てた。せっかく数種類しか存在しないのならば、最終的に数種類すべてを使ってみたいと思った。

ならば最初は、ミシュランだ。なぜか。シャカイチ号(996型911)のときに、とても好印象だったからだ。

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シャカヨン号も、まずはミシュランを選ぶ。それを基準に、ピレリ/コンチネンタルのどれが自分に合うかを知りたいと思った。

職人さんが語るミシュラン

それにしても、ずいぶん待った。およそ3か月くらいかなぁ。同時期にピレリをオーダーした、3.2カレラの友人も、けっこう待ったという。

ま、しかたないと思います。車種も車種だし。

交換はシノハラタイヤで作業していただいた。辰巳PAから9号深川線にそれた方向のすぐ下。とてもきれいだし、説明も親切。ドアの閉め方、工具の置き方の所作からも丁寧なお仕事をする、精鋭揃いであることがすぐにわかる。

シノハラタイヤの桶谷さんは、第一声、「むずかしいですよね」という。そしてふしぎなことに、ちょっと誇らしげだ。職人魂がうずくといったかんじ

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なにがむずかしいかというと、サイドウォール(タイヤの側面)がやわらかいという。

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こういうふうに例える。筋肉をがちがちに鍛え上げたタイヤが、他社製のタイヤ。ミシュランのタイヤは、イチロー選手のように、見た目にアグレッシブな筋肉はついていないけれど、しなやかなのだという。

ある程度、サイドウォールに柔軟性をもたせ、コーナーでも意図的にタイヤを「たわませる」。たわませることで、ねばる。だから急にグリップを失う確率が下がる。

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むろん乗り心地にもいい影響がある。(そのぶん位置決めは技を必要とする=桶谷さんは燃える)

パイロット・エグザルトPE2の第一印象

組み上がったタイヤを装着したシャカヨン号(ポルシェ911 SC)は、ピンと背筋が伸びたように見える。サイドウォールがぷくっと膨らんでいるから愛嬌もある。

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乗ると、明らかに反応がよくなったことに、すぐに気づく。乗り心地については、ぽよんと跳ねるかなぁ。同じタイヤを履いたことがある人に聞いてみたところ、しばらくしたら落ちつくという。

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この日はちょうど雨が降った。雨のなか、たとえば首都高の合流手前のループで、いつもよりやや積極的にアクセルを踏んでみると、「あ、ここからは怖いかなぁ」と思うタイミングがあった。パイロット・エグザルトPE2は、それがない。「もっと先に、怖くなるポイントはある」と思った。

そして静か。といったって、後ろのほうから空冷エンジンがわんわんと唸っている。音楽だってろくに聞こえない(シャカヨン号に乗り換えて、めっきり聞かなくなった)。

けれど明らかにタイヤに起因する、ザーザーゴーゴーといった類のいわゆるロードノイズが激減した。となりに乗っていた神村カメラマンもそういった。

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ファーストインプレッションだけでも十分な収穫があった。と、同時に、10年ちかく交換していなかったタイヤと比べたって、仕方あるまい。

パイロット・エグザルトPE2が、どれほどすばらしいかは、今後、さまざまなタイヤと比べることで、より明らかになるに違いない。

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ところで「Nタイヤ(ポルシェ認証)」について気になることがでてきた。次回以降、聞いてみたい。


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