世界最高

 ロバート・パーシング・ワドロー(1918年2月22日生まれ、享年22歳)は、「疑う余地のない医学的な記録がある中で、最も身長の高い人間」としてギネスブックに記載されている男性。死亡時の身長は272 cmという前例のないものであり、体重は約200 kgであったという。 

ソース:Robert Pershing Wadlow Gentle Giant and the World's Tallest Man | Crack Two 
ロバート・ワドロー - Wikipedia
 
 ワドローアメリカ合衆国イリノイ州Altonで5人兄弟姉妹の一番上として生まれた。出生時の体重は3.80 kg、身長は正常であった。 
 
 生後6ヶ月のワドロー 
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 2歳まで身長の伸びに異常はなかったが、2歳の時にヘルニアの手術をしてから急速に成長していくようになった。8歳の時には既に、188 cmになっており、10歳では198 cm、100 kgに達していた。14歳で、「イリノイ州一身長の高いボーイスカウト」になった(224 cm)。平均すると、出生以来年に10 cm身長が伸びたことになる。 
 
 父親とワドロー(10歳)、この時の身長は198cm 
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 平均的身長の10歳の子どもとワドロー(10歳) 
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 ワドロー11歳 
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ドロー12歳、世界ヘビー級チャンピオン、プリモカルネラと 
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 この頃ワドローは、水泳、バスケットボールなどの運動や、切手収集と写真クラブなどの文化活動に参加し、アルトYMCAに所属していたという。 
  
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 イリノイ州一身長の高いボーイスカウトとなった14歳当時 
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 ワドロー15歳、右の男性は父親 
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 16歳で、240 cm、166 kgとなり、17歳で248 cm、180 kg、18歳で 254cm、177 kg、靴は37AA (約49 cm)が必要だったが、全国を廻ってメーカーを宣伝する代わりに無料であつらえてもらえた。1936年Alton High School を卒業したワドローは法律を勉強しようと Shurtlef大学に入学した。1937年、人類の身長の記録を書きかえた。19歳で260 cm、197 kgとなった。21回めの誕生日、最大の体重を記録した(233 kg)。 
 
 また、「世界一背の高い男性」として、様々な巡業を受け入れた。 
 
 ワドロー高校卒業アルバム(18歳) 
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 ワドロー19歳。 
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 ワドロー20歳、ロサンゼルス郡保安官と 
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 映画女優メアリー・ピックフォードを空港で出迎えるワドロー(20歳) 
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 クイーンメアリー号船内にて 
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 家族と共に(20歳) 
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 イリノイ州アリトンの自宅前に立つワドロー(21歳) 
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 父親と(21歳) 
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 様々な巡業をこなした 
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 ワドローは成人後も死ぬまで身長が伸び続けたという。原因は脳下垂体腫瘍のためで、成長ホルモンが過剰分泌され末端肥大症的な巨人症となった。このような体格は、ワドローにとって負担となっていった。歩行のためには副木が必要であり、脚部や足部の感覚が弱くなっていた。 
 
弟と電車で遊ぶワドロー 
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 1940年7月4日、National Forest Festival の興行に出演している間に入院した。副木の具合が悪くなり、膝をこすったため、そこから炎症がおき、酷い感染を引き起こしてしまった。輸血と緊急手術が行われたが奏効せず、1940年7月15日敗血症により意識不明のまま永眠した。 
 
 1940年7月19日に行われた葬儀には4万の弔問客が訪れた。棺は500kgにもなり、12人がかりで運ぶ必要があり、納骨室は頑丈なコンクリート製だった。ワドローの家族は、遺体が荒らされることのないよう、長きにわたって注意を払ってきたと言われている。 
 
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 生前は、大変温厚で、誰からも愛された人物として知られている。彼の飛びぬけた長身ぶりを疑った野次馬に足を何度も小突かれて大声で怒鳴ったこと以外怒ったことがなかったという。1985年、等身大のブロンズ像が南イリノイ大学エドワーズビル校に建立され、この像は今日も「優しい巨人」として慕われている。 
 
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YOUTUBE動画:やさしい巨人、ワドロー 
 
 
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全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52084170.html
 

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