子供から大人にまで人気のカレー。スパイスの種類も豊富で、合う食材も多く工夫のしがいがあり、家庭の数ほど異なる味が存在するとまでいわれている。そんなカレーだが、皆さんは必ず入れる食材やスパイスはあるだろうか。以前「教えてgoo! ウォッチ」で公開した「おいしくなるカレーの隠し味は?」という記事で、ユーザーからのさまざまな回答を紹介した。果たして、どんな食材、調味料が合うのだろうか……管理栄養士であり料理家の中村さんに話を聞いた。

■おいしくなるカレーの意外な隠し味

ルーにんじん、じゃがいも、お肉にたまねぎ。そんな定番食材に加えてどんなものがカレーに合うだろうか。

「まずはしょうゆです。日本の伝統的な大豆の発酵調味料で、うまみがプラスでき、香りもコクもアップします。味全体を引き締め、ごはんに合い、ほっとする味になります。同じ大豆製品だときな粉も相性がよいです。炒り大豆の粉末で、香ばしさをプラスできます」(中村さん)

カレーにしょうゆを合わせるとは意外だが、味に深みが出ることは容易に想像できる。塩気が強めの味が、ライスにぴったりである。他には、どんなものが合うだろう。

プレーヨーグルトも合いますね。まろやかさと、ヨーグルトの発酵した酸味をプラスできます。煮ると色味は薄まるので、見た目にはヨーグルトが入っているとは分からないくらいになじみ、とろみもつくので仕上げに加えるとよいでしょう」(中村さん)

整腸作用があり、女性に人気のヨーグルト。手軽にまろやかな風味が楽しめるので試してみる価値がありそうだ。

■意外な食材で栄養にも配慮を

しょうゆやきな粉も驚きだったが、ほかにもっと意外な食材があるという。

厚揚げ高野豆腐などの大豆製品です。お肉の代わりや、刻んでひき肉にプラスしてキーマカレーにします」(中村さん)

厚揚げひき肉とは煮物のような組み合わせだが、カレーに入れてもおいしく食べられるとのこと。大豆製品は入れることで、たんぱく質も摂取できる。他にも試してほしい食材があると中村さんは言う。

切り干し大根も意外とカレーに合います。水で戻し、刻んで玉ねぎの代わりに加えると、甘みや食感がプラスでき、食物繊維やカルシウム、鉄など不足しがちな栄養素も補給できます」(中村さん)

お弁当などで残りがちなおかず、切り干し大根。食感がアクセントとなる組み合わせである。余ったらカレーに入れてみてもよいかもしれない。

■もう一品は脂質に配慮を

らっきょう福神漬けはカレーにつきものだが、もう一品合わせるとしたらどんな料理だろうか。

「野菜不足を補うため、さっぱりとしたサラダを添えたいです。カレーは脂質が多めになりがちなので、酢を使った料理で脂肪の吸収を抑える効果も期待できます。生の大根やキャベツを使えば、消化を助ける酵素がとれるのでさらに効果的です。千切りにしてたっぷり食べられるようにしましょう。りんごキウイグレープフルーツなどの果物をのせたフルーツヨーグルトもおすすめです」(中村さん)

あっさりした一品と一緒に食べると味の変化も楽しめることだろう。

カレーに合う食材はさまざまである。新たなアイデアを試しながら自分好みの味を見つけたい。

●専門家プロフィール:中村美穂
企業にてデパ地下・レストランの商品開発を担当した後、保育園栄養士として食育活動および、親向けの離乳食教室等の子育て支援事業に携わる。今では管理栄養士、フードコーディネーター、料理家として、活躍の場を広げている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

カレーに合うおすすめ食材や調味料を料理家に聞いてみた!