病気の治療や手術のため、血液を必要とする人は数多く存在します。日本赤十字社によると、日本国内では1日あたりおよそ3千人が輸血を受けているそうです。

そういった人を救うため、善意のボランティアによって集まった血液が輸血に使用されています。

輸血に必要な血液を確保するためには、1日あたりおよそ1万3千人の献血が必要。しかし、献血者は年々減少する傾向にあるといいます。

『自分のため』に献血をしていた女性が、輸血を受けて思ったこと

月経(生理)の症状が重く、治療のために低用量ピルを服用していたエリマキ(@nakagawara_cc)さん。しかし、ピルの服用は血栓症などのリスクが伴います。

定期的血液検査が推奨されているため、エリマキさんは献血の際の検査結果を病院に提出していたのです。

日本赤十字社によると、献血当日に低用量ピル(更年期障害や月経困難症などの補充療法を目的としたもの)を服用している場合も、原則として献血をすることができます。(緊急避妊薬の場合は除く)

これまで、『自分のため』に献血をしていたというエリマキさん。数年後に出産を経験し、初めて輸血を受けることになりました。

誰かの献血によって救われたエリマキさんは、ふとこのように思ったといいます。「自分の血も、誰かの命を救うことができたのだろうか」…と。

献血が命をつないだエピソードや、エリマキさんの言葉に多くの人が心打たれ、いろいろなコメントが寄せられました。

・妻が出産の時に輸血を受けたので、それをきっかけに自分は献血を始めました。

・輸血を受けて、命をつないでもらったことに感謝しました。同時に、もう献血ができないことを残念に思います。

・自分も自己都合で献血をしています!これで命を救えるなら『Win-Winの関係』でしょうか。

・献血ってその先どうなったか分からないけど、こういう漫画を読むと「役に立ってるんだ!」って思えて嬉しい。

一度でも輸血を受けた人は、原則的に献血をすることができません。エリマキさんがいうように、献血の恩恵を受けて感謝の気持ちを覚える頃には献血をすることができなくなってしまうのです。

献血をする理由は、「誰かを救いたい」という気持ちだけとは限りません。ほかにも「献血の記念品が欲しい」「献血ルームでのサービスが嬉しい」などいろいろです。

1つだけ変わらないのは、多くの人の献血によって、今もどこかで救われる命があるということでしょう。


[文・構成/grape編集部]

出典
@nakagawara_cc日本赤十字社