中国メディア・東方網は19日、トヨタの今年度の研究開発費が1兆円を突破する見込みだとしたうえで、研究開発費を惜しみなく投じ続ける日本の自動車企業に「冬はやってこない」とする記事を掲載した。

 記事は、今年度のトヨタの研究開発予算が1兆1000億円に達する見込みだとする日本メディアの報道を紹介。通常、自動車メーカーの売上高に対する研究開発比率は5%に達していれば多い方とされるなかで、同社は2017年度に7.5%を超えており、さらにその割合は増え続けていると伝えた。

 そのうえで、自動車市場の競争は、各メーカーのサービス品質の競争であるとともに、技術の競争であるとも説明。同社は世界の自動車市場を席捲し続けるそのうえで、ここ数年ハイブリッド技術で天下を取っているほか、固体電池分野でも素晴らしい成果をあげたとしている。

 また、昨年より続く中国の自動車市場縮小の傾向から「中国市場は冬の時代、中国人は車を買いたがらなくなった」と言われるなかで、同社の9月の中国における販売台数は14万台と、昨年よりも18%も増えており、単月での販売記録を更新したと紹介。なかでも、カローラの売り上げが目覚ましく、この1車種だけで9月は3万2400台が売れたと伝えた。

 記事は、トヨタをはじめとする日系車が「冬の中国市場」において熱を帯び続けている理由は、まさに潤沢な研究費用に裏打ちされた技術開発力にあるのだと指摘。「冬の寒さを打ち破れるかどうかは、各メーカーの基本的な能力次第。その根本はまさに技術にあるのだ」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

中国自動車市場が「冬」を迎えるなか、トヨタが「冬知らず」で売り上げを伸ばせるのはなぜか=中国メディア