――― 競技では、弱い者に大きな舞台は用意されない。

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 私の進学した高校は、剣道の強豪校でした。中学で剣道をしていた流れで、なんとなく強豪校の門を叩いてみると、そこには中学の部活とは明らかに違う体育会系社会がありました。

 剣道弱者で活躍すべき場で輝くことができず、「自分は弱いから仕方がない」で包括した、当時の行いに思いをはせます。

●第2話

 剣道部に入って埋めることのできない経験、才能、体格の差を感じた私は、自らの居場所を「便利屋」「娯楽屋」に見だしました。掃除、洗濯、荷物持ち……から始まって、終いには同級生への愛の告白という悪趣味極まりない娯楽まで。

 自分自身の力ではついに成し遂げることのできなかった「勝つ」ということに、10年以上たった今も強い執着を持ち、自分に甘く、やたらと勝ちたがりの現在を省みて、少し複雑な心境になってしまいます。

 あの頃の経験がある種の呪いのように、その後の生き方を決めたのか。そもそもそういう人間だったのか。今のところの真実は「試合前のあの高揚感は、確かに存在した」ということだけ。

 次回は「体育会系社会の中に居場所を見だした自分の夢と、同期の夢が徐々に重なる不思議」についてお送りしたいと思います。

ライター:下村山知也(Twitter:@oiimonote:oiimo

Webで漫画描いたりしている人。桃が好き。

マンガの一コマ