NHK総合で生中継された20日のラグビーワールドカップ準々決勝・日本対南アフリカ。この中継で実況を務めたNHK豊原謙二郎アナウンサーの発言が話題を呼んでいる。

 予選プールで破竹の4連勝を記録し、史上初のベスト8進出をプール1位通過で決めた日本。この日の試合では「3-26」で敗れベスト4進出とはならなかったものの、戦前の予想を大きく上回る快進撃で多くのファンを熱狂させた。

 日本の戦いはここで終了となったが試合後、豊原アナは「プラスの意味で」と前置きした上で「“にわかファン”と呼ばれる人たちが、(今大会で)これだけ生まれたのは大きなことですね」と今大会の成果について一言。これに同戦でゲスト解説を務めていた元日本代表・五郎丸歩氏も、「ラグビーに縁のなかった方たちが、たくさん携わってくれてこの大会を盛り上げてくれた」と同調した。

 今回の豊原アナの発言をきっかけに、ツイッター上では「にわかファン」というワードが一時トレンド入り。その多くが「豊原アナの言う通り!今大会でにわかファンが増えたのはデカい!」、「すそ野を広げていくためには、にわかファンの増加が必要不可欠」、「にわかファンが増えたのはありがたい、大会は終わったけどまだまだ増えてほしい」などと、新規、既存ファンともに豊原アナの発言を称賛。「にわかファン」という表現をネガティブに捉える反応はほとんど見受けられなかった。

 また、豊原アナの発言を受けては各界の著名人も共感を示すツイートを投稿している。同日、ゴールデンボンバー歌広場淳は自身のツイッターで「ラグビーの『にわかファンが沢山生まれて嬉しい』というコメント...深すぎる...」と豊原アナの言葉に感心した様子。自民党三原じゅん子参議院議員も同じく20日に「にわかファンと言われても結構! この感動は本物だから!!」と投稿している。

 試合から一夜明け、21日にツイッターを更新した歌人の俵万智氏は「にわか〇〇という時は、からかいや下に見るニュアンスが混ざるものだけど、今回の『にわかファン』には、ラグビーに興味なかった人までこんなに巻き込んじゃって日本代表すごい!というプラスの意味合いが感じられて新しい」と評している。

 日本テレビ・青木源太アナは20日のツイートで「『にわかファン』を『新規のファン』と捉えると、それはやがて『ガチオタ』に変わる可能性すら秘めている」と今後の可能性に言及。“にわかファン”の意味の広がりを感じさせた。

 「高校時代に主将も務めた元ラガーマンの豊原アナは、奇跡的な勝利を収めた前回大会の南アフリカ戦で『行けー!ニッポン逆転!』と叫んだ後、大金星の余韻を伝えようと無言となり大きな話題を呼んだ人物。今大会のアイルランド戦でも『もうこれは奇跡とは呼ばせない!』と絶叫し『名実況だ』と称賛を集めていますが、こうしたラグビーへの熱量の高さが今回の発言にもつながっているのではないでしょうか」(スポーツライター)

 大会の盛り上がりと比例するように、その数が増加していった「にわかファン」。そのにわかファンたちが、ポジティブな言葉で日本代表を応援し続けていることを受け、逆ににわかファンに否定的な既存ファンの方が少数派になってきたのかもしれない。この流れが他の競技や来年に迫ったオリンピックなどに広がれば、日本のスポーツ界もますます盛り上がりを見せることになりそうだ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
歌広場淳の公式ツイッターより
https://twitter.com/junjunmjgirly
三原じゅん子議員の公式ツイッターより
https://twitter.com/miharajunco
俵万智氏の公式ツイッターより
https://twitter.com/tawara_machi
青木源太アナの公式ツイッターより
https://twitter.com/Aoki_Genta

五郎丸歩氏