“トーキョーノーザンライツフェスティバル 2017”で上映され好評を博したマッツ・ミケルセン主演作、『アダムズ・アップル』が現在公開中。本作は、とある教会を舞台に、奇妙な人間模様を描いた作品だ。

本国デンマーク2005年4月に封切られると、その年のデンマークアカデミー賞とも言われるロバート賞で作品賞、脚本賞、特殊効果/照明賞を受賞したのをはじめ、欧米の多くの映画祭で賞を獲得。世界中で人気の俳優ミケルセン主演の隠れた名作が、満を持しての日本公開となった。

本作のメガホンを取ったのは、スザンネ・ビア監督の『しあわせな孤独』『真夜中のゆりかご』などの脚本を手がけてきたアナス・トマス・イェンセン。更生プログラムで田舎の教会へ送られた仮釈放中の男・アダムと、彼を迎える牧師・イヴァンを中心に、不条理なバイオレンス劇を展開させる。これは、旧約聖書『ヨブ記』と『アダムの林檎』の寓話をベースにした奇想天外な物語だ。

『偽りなき者』で第65回カンヌ映画祭男優賞を受賞し、ハリウッドでも活躍するミケルセンが牧師のイヴァンを演じ、『悪童日記』などのウルリッヒ・トムセンが神も人も信じないアダムを演じる他、『しあわせな孤独』などのパプリカ・スティーン、そしてニコラス・ブロ、アリ・カジム、オーレ・テストルプらが出演。北欧の名優たちが顔を揃えている。

過酷な試練に直面し、人生の道標を見失った人々。人は変わることができるのか? 壊れた人生をやり直すことはできるのか? 本当の希望とは何か? 本当の幸せとは何なのか? そんな普遍的なテーマを、ユーモアアイロニーを全編に漲らせている本作。“北欧の至宝”とも呼ばれる名優と鬼才のタッグが織り成す感動は、ぜひとも劇場でこそ体験していただきたい。

アダムズ・アップル
公開中