2019年9月27日から、Facebookいいね!が非表示になる実証実験がスタートした。

 これによって、「いいね!」の数や動画の再生回数は、投稿者にしか見えなくなる。7月にはInstagramいいね!を非表示化しており、それに次ぐ措置となる。

SNS
※画像はイメージです(以下、同じ)
 ここで気になるのが、インフルエンサーSNSを通じて利用者の購買意欲に影響を与える人々)の動向だ。従来、フォロワーやいいね!などの数的評価は、彼・彼女らの影響力を判断する基準として見られてきた。

 FacebookInstagramいいね!が非表示となった今、インフルエンサーはどのようにSNSと向き合うのか。今回bizSPA!取材班では、世界11か国でインフルエンサーマーケティングを手がける、Gushcloud Japan Co.,Ltd.代表取締役、上野和孝さんに話を聞いた。

これからを勝ち残るインフルエンサーの特徴

instagramいいね非表示
Instagramは「いいね!」非表示テストを開始した(Facebook内、公式ページより)
 いいね!非表示で先陣を切ったのは、Instagram7月17日から、日本を含む7か国で、一部の人々のいいね!と、ビデオビューの総数を隠すテスト運用を開始した。そんななか、上野さんは「これからがインフルエンサーの真の時代だ」と断言する。

「今後、SNSの様々なあり方が生まれることで、特定のファンコミュニティを持つインフルエンサーや、マイクロインフルエンサー(特定のジャンルに特化したインフルエンサー)が、より強い影響力を持つことになるでしょう。

 TwitterFacebookInstagramの時代が、次のG5の時代にどう変わってゆくかは誰にもわかりません。しかし、その時代に合ったSNSサービスユーザーは利用していくので、そんな時代にこそ、インフルエンサーが今まで以上に活躍してゆくと確信しています」

SNSが「いいね!」非表示に踏み切る理由

 いいね!インフルエンサーが自らの人気を示すために重要な機能。なぜ今のタイミングFaceebookとInstagramは非表示に踏み切ったのか。上野さんは「2つの理由があるのではないか」と話す。

「個人的な意見として、1つには、“5G世代に向けた、アプリ内新サービスや既存サービスの改修・改善を行う実験”であると考えています。もうひとつは、ユーザー対策です。

 近年ではフォロワー数や『いいね!』数などのエンゲージメントを意識しすぎるあまり、一部のインフルエンサーがフォロワーを購入するなどのマナー違反をし、批判を浴びています。このような状況を改善するために、いいね!の非表示に踏み切ったのではないでしょうか」

 確かに、「サクラ」と呼ばれるアカウントを購入し、フォロワー数やいいね!数を偽造する人もいると聞く。2018年には、Twitter社のジャック・ドーシーCEOが「いいね!SNS中毒の原因だ」と発言し、波紋を呼んでいる。

「今回の実証実験はSNS中毒に関しても、良い意味で浄化作用があるのではないでしょうか。今後どうなるかはわかりませんが、SNSのトレンドとしては、良い傾向にあると思います」

インフルエンサーマーケティングへの影響は

Facebookいいね

 インフルエンサーマーケティングにも、少なからず影響が及ぶのではないか。

「今回のテストによって、インフルエンサーマーケティングの方法が変わることは間違いありません。もちろん、インフルエンサーマーケティング会社への影響もありますが、長期的には正しい方向へ向かっているのではないでしょうか。

 インフルエンサー本人は、パーソナダッシュボードSNSの管理画面)で正確ないいね!数を把握しておりますし、私どもは今回のようなアルゴリズムの変更などにも迅速に対応いたしますので、問題もないと思っております」

 転換点にある今こそ、インフルエンサーの真価が試されている。

TEXTモチヅキサトシ

【モチヅキサトシ】

bizSPA!取材班のライター。音楽と鉄道と銭湯が好き

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