日本の不動産は中国人にも人気だ。高騰する中国の高層マンションと比べると、先進国なのに庭付き一戸建てが安く買えるという点に魅力を感じるのだろう。しかし、日本の住宅の魅力は価格だけでなく「質が高い」からでもあるという。中国メディアの捜狐は19日、日本の住宅の質の高さを称賛する記事を掲載した。特に6つの点に注目している。

 記事は、一般に中国の建築寿命が25から30年に過ぎないのに対し、英国は132年、米国は74年といわれていると紹介。この点、日本ではメンテナンスをしながら「200年住める家」を目指している、といかに日本の住宅が桁違いに質が高いかを強調している。

 そのうえで記事は、日本の住宅のどんなところが「質が高いか」分析。まずは「水漏れがしないこと」だと紹介した。中国では新築の住宅でも天井から水漏れすることもあり、水漏れは発生頻度の高い問題だ。しかも修理のしやすさを考えずに「コンクリートで固めてしまう」こともあり、大がかりな工事になってしまう。日本では、水漏れは通常発生しないのに修理しやすいように設計してあり、工務店の保証もあるので困ることはないと紹介した。

 2つ目は「建築が専門化されていること」で、工場内で多くの部分が作られるので早く建てられ、質が保障されていて、効率が良くコスト削減にもなると伝えた。3つ目は「トイレの設計」を称賛し、バスとトイレ、洗面台が分かれていて浴槽もある設計が標準だと紹介している。

 4つ目は「空間利用が優れている」ので、狭い空間を最大限に生かしていて居心地がよく、40平方メートルの家が80平方メートルの家に感じるほどだと紹介。日本の住宅は、収納が多く無駄な空間がないのが特徴だ。5つ目は「耐震性が高い」こと、そして最後には「土地付きの住宅を購入すると永久に自分のものになる」ことを紹介。中国の住宅価格は非常に高騰しているが、購入するのは70年の使用権であるため、永久に個人の所有物になることに魅力を感じるようだ。

 中国では、家庭を持つなら住宅の購入は絶対だという考えの人は多く、一生ローンの返済に苦しむ「房奴」と呼ばれる人がいる一方で、苦労して手に入れたマイホームは「永久に自分のもの」になるわけではなく、住宅そのものの寿命も「25年から30年」となれば、日本の質の高い住宅に魅力を感じるのも当然というものだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人から見た日本の住宅の魅力とは「安いだけでなく、質も高い」=中国メディア