育休中の男性が妻に言ってはいけないNGワードとは?

男性も積極的な育児休暇取得を!という風潮がある昨今。「おー!男性が育児に参加するなんてすばらしい!」と言われているのかはわかりませんが、僕のところにいらっしゃるママさんたちは?使えない旦那"に対する不満をかなり抱えています。"イクメン"という言葉がはやりましたが、

「育児休暇なんてとるくらいなら働いて稼いでくれたほうがいい」
「ストレスになるからいないほうがマシ」

という声も聞きます。僕自身、小3、小1、10か月の3人の娘がいますが、妻の育児を見ていて「男の育児参加には限界がある」「発言や行動を一歩間違えると妻の逆鱗に触れ、ストレスに着火させて爆発しかねないな」と感じることが多々ありました。

今回は僕が聞いた奥様方のリアルな話を元に、「それなら働いていてよ」って思われる男性の特徴や男性側の対処法をお伝えします。(文:ちばつかさ

そもそも男性諸君は育児の大変さを理解しているのか?

男性の僕が言うのもなんですが、上の娘2人が小さかった頃は、子どもを親にみてもらう環境もなく共働きでした。妻と協力して育児をしなければいけず、料理、洗濯、買い物、送り迎え、おむつ替え、寝かしつけなど協力しながらやっていました。

それでも、わが家の子どもは最終的には母親を欲するので、いくら僕が家事をやったとしても妻の負担は減ることはないのです。1、2時間おきの母乳やミルク寝不足、何をしても泣き止まない、トイレに行くこともままならない。自由時間なんてもってのほか。

それくらい追いつめられているのに、その横で気持ちも理解せずにいびきをかいて寝られたり、状況も考えずに性欲のはけ口にされたら育児のストレスに加えて旦那へのストレスもたまるはずです。

また30代女性の愚痴で「話を聴いてほしい時に限って、すぐに解決方法を提示してくる」というものがありました。妻はしんどいことを共感し、共有してほしいだけなのに、夫は理屈を並べ、解決させようとする。

これは僕自身、仕事でも育児でも一番気を付けていることです。僕も、「うんうん。そうだね」の前に「そんなのこうすればいいんだよ」という?その場に適さない親切心"で何度も妻のストレスを炎上させたことがあったからです。

できないことを全面的に認めて、「じゃあその中でできることはないか?」と妻に聞く

「やってあげるよ」という言葉も禁句です。やるのは当然。いつの時代と勘違いしているのか、夫婦にどっちが偉いもクソもありません。しかもできていない、できないのにやるからママの求める結果を出しません。

「自分でやったほうがマシ」という20代女性もいました。僕仕事に対して余計な口出しをされるとイラッとするのと同じで、余計な口出しや手出しは喜ばれるどころかイライラされるだけです。

それなら"できない"ということを全面的に認めて、「できる中でできることはないか?」と妻に聞き指示をもらったあと、それを全力でこなしたほうが喜ばれる確率は高いのではないでしょうか。

"ママ"が担うものは目に見える単純な作業だけではありません。目に見えない感覚、例えば料理などの時間配分や子どもへの声掛けのタイミングなど"ママさん時計"の中で動いていることも少なくないので、サポートが喜ばれるようなのです。

これからの男性の育児参加は、大変な中でも妻に喜んでもらえるようアプローチが必要

これを聞くと「とても育児参加なんかしたくない」と思われそうですが、ママがパパを必要としていないかといえばそんなことはありません。猫の手も借りたいくらい助けは必要としているはず。

"イラつくからいらない"と言われるのであれば、"イラつかれないようにする"しかない。やらないならやらないと決めてその分全力で稼いでくるのも方法の一つだし、やれることがあるのなら与えられたことに責任をもって遂行することも一つの方法かもしれません。

妻がストレス状態でいる中で、大変な中でも笑ったり喜んだりしてもらえるようにアプローチするのが男性の育児参加に求められるものではないでしょうか。子どもの成長は喜ばしいものなのに、その育児が原因でストレスが溜まって爆発しない"上手な育児参加"が求められる時代なのかもしれませんね。

筆者近影

【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で“野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。【公式サイト】